美容専門に入学したのは、20歳の年。
高校を中退していたし、アルバイトをしながら通わないといけなかった。
当時勤めていたところは、とても忙しい所だったけど、美容ともぜんぜん関係ない所だったけど、間口が狭い入学対象者にあてはまるところがちょうど勤務先の近くにあった。
まだ若かったし、不規則な勤務をしてたときより、ちょっとラクだったんです。
ただ、早く上がらせてもらっているという後ろめたさも、みんなが期待してくれてるというのもあって、秋入学だったけど、卒業とともに就職するのはやめて、最後の繁忙期をちゃんと務めてから、就職することにしました。
おなじアルバイトをしている人たちには、きっと負担をかけてしまったから、なによりもその職場ではたらけたことに感謝してたから。
けど、ちゃんと考える時間が持てたことはよかったかな。
同時期、習い事もしてました。
きっと通信課で免許取得でもよかったのかもしれないけど、きちんと学びたかったんです。
学校というところには、当時あまりよくない印象を持っていたけど、同期の2年間いろいろ学んで、ライバルとも思って、同志とも思って、「ヤツは有名になるな」なんとことも思ったりしてました。
昼間生とは、やっぱりすこしちがくて、「創造」の時間は少なかったけど、「技術」に集中できたことはよかったのかもしれない。
おなじ歳じゃなくて、いろんな人、もうすでに仕事をしている人もいて、刺激が多かった気がします。
ただ、少しだけ高校生上がりもしくはその下の世代が多くて、一般企業ではたらいているような人はいなくて、ちょっと外側にいた気がします。
けど、学生生活はたのかった。
技術テスト前は、授業終わってからひとり部屋で校長先生似のマネキンとにらめっこ。
大きな荷物を毎朝満員電車では邪魔者扱い。
座学の授業は、睡眠時間と決めて、先生には怒られていました。
もちろん、国家試験前は補修を受けてたくらい笑。
こんなきまりごといやだなって思ってたことは、たいせつな心構えと緊張感や礼儀、技術も座学も、ちゃんと知っていないといけないことだったなって改めて思いました。
アルバイト先を年度末で辞めるのは、なんとなく暗黙の了解だったけど、いちばんお世話になった人に「3月31日で辞めさせていただきます」ということをきちんと言ったことを思い出します。
本当はGW明けくらいまで忙しいんだけど、それは横目に新年度開始で「わたしは美容師」とスイッチを切り替えました。
専門時代長く通った美容師さんにバッサリとショートにしてもらいました。
私の中で「アシスタント=ショートカット」だったから。
いまサロンでは務めてないけど、なんかこれでいいのかもしれない。
20代のときにスタイリストになってなくて、よかったのかもしれない。
ほんとにやりたかったことがちゃんとハッキリとわかって、「生涯、美容師です」って言い続けられそうだから。
退職日に毎朝みてたアナウンサーも卒業で、泣いてから出勤したことを思い出します。