【274】甲山寺(多宝院)第七十四番
住所 善通寺市弘田町
宗派 真言宗善通寺派
山号 医王山
開山 弘法大師
本尊 薬師如来
曼荼羅寺と善通寺の間にあり、甲山の麓の岩窟から一人の老翁に会い「この地に寺を建立すると良い。そうすれば、その寺は私がいつまでも守護するであろう」と告げたという。そこで早速、毘沙門天像を刻み、山の岩窟に安置したのがはじまりです。この地は、弘法大師の幼少の頃、泥の仏像や草木の小堂を作って遊んでいた所だそうです。さすが大師、遊びも違います。
田園風景に小さな寺がぽつりとあり、伝説の岩窟毘沙門天岩が大師堂横にあり、満濃池の完成祈願のため薬師如来を刻み本尊として安置したそうです。建立目的、本尊が伝説と異なる上、国家プロジェクトであった満濃の池完成祈願にしては規模の小さな寺です。更に、横の弘田川は、満濃の池から流れてくる金倉川と合流していません。ある意味、不思議な寺です。
1998.08.20
2020.12.23