【275】善通寺(誕生院)第七十五番
住所 善通寺市善通寺町
宗派 真言宗善通寺派総本山
山号 五岳山
開山 弘法大師
本尊 薬師如来
国宝 金銅錫杖頭 一字一仏法華経序品
重文 木造吉祥天立像 木造地蔵菩薩立像
備考 弘法大師御誕生所
唐から帰国した大師が先祖佐伯氏の菩提を弔うために建立し、讃岐の豪族だった父佐伯直田公善通から荘田を貰い受け、唐の八ヵ霊場の土砂を撒き、唐の青龍寺の伽藍の雰囲気そのままに再現し、父の善通と背後の五山(香色山・筆山・我拝師山・中山・火上山)から五岳山善通寺と号したのがはじまりです。
真言宗善通寺派の総本山にして高野山、東寺と共に真言宗三大霊場のひとつとして聖地とされています。七堂伽藍が完成し、本堂に薬師如来を本尊として刻み安置した。広大な伽藍で栄えたが、三好氏と香川氏との戦火で焼失した。歴代藩主により復興して現在に至ります。現在の本尊は、運長が刻んだ薬師如来で、大師が刻んだものは胎内仏として祀られているようです。焼失を逃れた宝物も多く、その殆どが国宝や重文に指定されています。特に、恵果和尚から真言宗第八祖の証として授けられた三国伝来金銅錫杖は、大師が唯一真言宗の継承者である証ですから真言宗の根幹に関わる価値ある錫杖です。本当に残っていて良かった。
東に赤門、南に大門があって、伽藍と言われる東院と誕生院と言われる西院とに境内が分かれています。金堂と五重塔の伽藍、御影堂の誕生院があります。伽藍と誕生院の間に仁王門と勅使門があります。四十数年前の昔、小学校の修学旅行で訪れた折、戒壇廻りでバスガイドさんに右手を壁につけて廻ることと教わりました。左手をつけて廻ると奈落の扉にたどり着くと言われ奈落の意味も分からずただただ恐怖を覚えた記憶があります。
1998.08.20
2020.12.23
讃岐33観音 結願 華蔵院