【276】金倉寺(宝鐘院)第七十六番
住所 善通寺市金蔵寺町
宗派 天台宗寺門派
山号 鶏足山
開山 和気道善
本尊 薬師如来
弘法大師の甥にあたる智証大師の祖父、和気道善の開基で道善寺として善通寺よりも50年ほど早い時代に建立されました。この和気道善は、後に延暦寺五代座主になる高僧です。弘法大師の姪を母に持つ、天台寺門宗派(三井園城寺http://blog.kansai.com/dangonotare/563)の開祖智証大師(円珍)の誕生地で、智証大師が唐から帰国し堂塔を整備して金倉寺と改名しました。南北朝時代や室町時代の兵火によって堂塔のほとんどを焼失したが藩主松平公により再建されました。
寺は善通寺近くの平地にあり、大きな山門をくぐると広い境内に鎌倉様式の入母屋造りの立派な本堂が建っています。常行堂、庫裏、訶利帝母堂、大師堂があります。善通寺の町は、寺町として栄えてきましたが、四国人から見ると善通寺は自衛隊の町です。乃木希典将軍がここ金倉寺に第十一師団の本部を置いていたこともあります。本尊薬師如来も穏やかなではいられなかったかもしれません。空襲の被害が無かっただけでも良かったと思わずには居られません。
1998.08.20
2020.12.23