徒然なるままに

子供の頃から活字が好き。読んだ本のこととか日々の暮らしの中で感じたことを綴っていきます。

映画の中で出会う「駅」

2006年06月19日 | 今朝の新聞から
日曜の朝の楽しみは毎日新聞見開き1Pの書評欄。

今週も何冊か気になった本がありました。
その中の一冊がこれ。

臼井幸彦著「映画の中で出会う駅」
鉄道好きの著者が古今東西の映画に登場した駅の魅力を縦横無尽に語ってゆく。

「終着駅」のローマ駅、チルミニ駅
「旅情」のヴェネティア、サンタ・ルチア駅
「東京暮色」の上野駅
「白痴」の札幌駅
最近では
「アメリ」のパリ東駅と北駅
「ハリーポッターと賢者の石」のロンドン・キングズ・クロス駅
その他にも「カサブランカ」「男と女」「昼下がりの情事」etc

駅は出会いと別れの場だから恋愛映画に欠かせないという。
そういえば、古い古いハリウッド映画の「哀愁」
たしかビビアンリーとロバート・テイラーだったと思う。
戦場に行く愛する彼を送ってその帰りを待つ身分違いの踊り子・・
しかしパンのみにて人は生きられない。
彼が戦死したと聞いた彼女は生きるために落ちるところまで落ちた。
だがそれが誤報だと知るときがきた。
晴れやかに帰還した彼を駅で見た彼女の心は・・・
やがて悲劇的な結末に向かうが、この二人の美しさとともに忘れられない映画です。

もう1本は「アンナ・カレーニナ」
最後に「幸せな家庭はみな似ている。が、不幸の形はさまざまだ」という言葉とともに、この思い出の駅で自分の愛の決着をつけるアンナ。
「この子がいなければ生きられないと思ったけど、私は生きられた・・」という言葉も重かった。

人は人生の中でいくつの駅に出会うのだろうか。


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