今朝の新聞で田辺聖子さんが亡くなったことを知った。
20代~40代のころ、この人の小説にどれだけ癒されたことだろう。
容姿とはかけ離れた夢見る夢子さんだった。
その容姿がなぜか懐かしく、母に雰囲気が似てたようかもと気づいた。
「夢見小説」
とはこの方の造語、レンアイ小説だ。
20代~本当に行き詰っていた。
そんな中で、唯一のよりどころはずっと通っていた本の世界だった。
乱読の日々、森瑤子やお聖さんにはまっていった。
「ジョゼと虎と魚たち」にはなんて優しい気持ちにさせてくれるのだろう。と感動。
後年、ドラマで時任三郎が演じた彼役は生涯忘れられなくて、今でも彼が出ると惹かれる。
37歳で子供のいる医師と結婚してからは、
「カモカのおっちゃん」としてご主人がモデルで描かれた。
いつも美味しいお酒と美味しいおかず、何より私の切望している軽妙な会話があった。
暖かい大家族で育ったお聖さんは、あったかくて寂しいこともユーモアで包み、読みおわったあと、元気出さなあかんなあ、と思わせてくれた。
生涯、夢見る夢子さんだったお聖さん。
ネットをやるようになって20年近くになるが、最初のころはHNを夢見る夢子にしてたときもあった。
軽い読み物と軽視されがちな彼女の作品だけど、難しい言葉で難しいこと言うより、どれだけ生きる上での力になったことか。
彼女の作品の中で私が大切にしている本
「文車(ふぐるま)日記~私の古典散歩」
文を書くということは古典が基礎にちゃんとあるのだと思った。
またこの本の中だったと思うが、現代女流作家の中で、文章のうまい人として林真理子さんをあげていた。まだ彼女が駆け出しのころだったと思う。その後何かと話題の多かった作家だけど、やっぱりお聖さんの目は確かだった。やさしく褒められる人柄っていいなあと当時思ったものだ。
彼女の作品は、関西弁だからこそ命が吹きこまれている。
作品の中で女友達と居酒屋で酒を飲む場面も多いけど、そんなとき
いろんな「あの時」の話が出ると
お互いが「たらは北海道!!」と言う。
もしあのときもっとよく考えてたら
もしあの時、勇気を出していたら
もしあの時あっちにいっていたら
限りない「もし」のオンパレードの心に
「たらは北海道!!」というワードが私を支えてくれた気がした。
お聖さん、ようやくカモカのおっちゃんと会えますね。もうボチボチと旬のつまみでいっぱいやってますか?
本当にたくさんのあったかい夢見小説をありがとう。
そっちにいってもまた面白い小説書いて天国の図書館に並べておいてください。
合掌。
20代~40代のころ、この人の小説にどれだけ癒されたことだろう。
容姿とはかけ離れた夢見る夢子さんだった。
その容姿がなぜか懐かしく、母に雰囲気が似てたようかもと気づいた。
「夢見小説」
とはこの方の造語、レンアイ小説だ。
20代~本当に行き詰っていた。
そんな中で、唯一のよりどころはずっと通っていた本の世界だった。
乱読の日々、森瑤子やお聖さんにはまっていった。
「ジョゼと虎と魚たち」にはなんて優しい気持ちにさせてくれるのだろう。と感動。
後年、ドラマで時任三郎が演じた彼役は生涯忘れられなくて、今でも彼が出ると惹かれる。
37歳で子供のいる医師と結婚してからは、
「カモカのおっちゃん」としてご主人がモデルで描かれた。
いつも美味しいお酒と美味しいおかず、何より私の切望している軽妙な会話があった。
暖かい大家族で育ったお聖さんは、あったかくて寂しいこともユーモアで包み、読みおわったあと、元気出さなあかんなあ、と思わせてくれた。
生涯、夢見る夢子さんだったお聖さん。
ネットをやるようになって20年近くになるが、最初のころはHNを夢見る夢子にしてたときもあった。
軽い読み物と軽視されがちな彼女の作品だけど、難しい言葉で難しいこと言うより、どれだけ生きる上での力になったことか。
彼女の作品の中で私が大切にしている本
「文車(ふぐるま)日記~私の古典散歩」
文を書くということは古典が基礎にちゃんとあるのだと思った。
またこの本の中だったと思うが、現代女流作家の中で、文章のうまい人として林真理子さんをあげていた。まだ彼女が駆け出しのころだったと思う。その後何かと話題の多かった作家だけど、やっぱりお聖さんの目は確かだった。やさしく褒められる人柄っていいなあと当時思ったものだ。
彼女の作品は、関西弁だからこそ命が吹きこまれている。
作品の中で女友達と居酒屋で酒を飲む場面も多いけど、そんなとき
いろんな「あの時」の話が出ると
お互いが「たらは北海道!!」と言う。
もしあのときもっとよく考えてたら
もしあの時、勇気を出していたら
もしあの時あっちにいっていたら
限りない「もし」のオンパレードの心に
「たらは北海道!!」というワードが私を支えてくれた気がした。
お聖さん、ようやくカモカのおっちゃんと会えますね。もうボチボチと旬のつまみでいっぱいやってますか?
本当にたくさんのあったかい夢見小説をありがとう。
そっちにいってもまた面白い小説書いて天国の図書館に並べておいてください。
合掌。
お変わりないですか?
先日らい、どうされているかなあと私も思っていたんですよ!めちゃくちゃうれしい。やっぱりこのひっそりblog書かなきゃって思いました。次の日の余禄で石川達三さんが芥川賞受賞の時の選評の言葉が載っていました。純文学をあきらめて大衆文学に走ったという批判に対し、「独り者の湯や」ゆっとれ(湯取れ)
大阪を愛した人でした。
田辺聖子さんの訃報に
sakkoさんどうしてるかなと
ブログを覗いてみましたら
更新されていて
嬉しいおどろきです。
肩肘をはっていた若いころに
この方の本を読んだとき
ホンワカゆるゆるになりました。
久しぶりのブログのコメントで
覚えていてくれるかな。