祈りを、うたにこめて

祈りうた(日向ぼっこ  洗濯物)

洗濯物

 

 

雨が 「もうすぐ止むよ」と言った

そこで太陽が洗濯物を呼んだ

竿(さお)はあわててクモの巣をはらった

「ここがよく乾くよ」と場所を教えた

洗濯物はちょっと照れてあいさつをした

「ありがとう。でも、濡れたままでごめんなさい」

 

朝の散歩コースに独身アパートがある

竿には洗濯物がずらり

 

僕はつぶやく

「へえ、まだ陽も出てないのにもう干してある」

  

それを耳にした洗濯物

「ううん、朝早くからじゃないよ。昨日の晩からなんだから」

 

そして洗濯物はニッコリ

「でもね、そのおかげで真っ赤な日の出が見られるよ!」

 

 

●ご訪問ありがとうございます。

天気予報と洗濯干しとは、日常のかなりなじんだ物事です。私の中で、年齢とともにこのような日常に心を傾けることが増えてきました。慣れ親しんだ事々の深み面白みのようなものが、ようやくわかりかけてきたようなのです。

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