星野富弘の「ただ一つ」に導かれて
星野富弘の詩「ただ一つ」に導かれた。
ただ一つの
ものから
ただ一つのものがなくなった時
そこに美しい言葉が残った
(星野富弘「星野富弘全詩集Ⅱ 空に」学研)
若いときに首を損傷したため、口で筆をくわえて絵と詩をかきつづけた
詩人であり画人であるひとが、先日亡くなった。―星野富弘。そのひとの絵
と詩に心が洗われ、慰められ、また勇気づけられたひとは少なくないだろ
う。イエス・キリストと出会い、その掌のうえで生き続けた。生きつづける間
に、自分の魂をたくさんの傷ついた魂と重ねた。
「トミヒロさん」、そう呼んだ。詩画をカレンダーにしたものを毎年買い、親
しい方々にお贈りした。みんなよろこんでくださり、年が変わっても、詩画の
部分を取りためておかれた(カレンダーとは別に、詩画はがきや詩画集などがたくさんある)。
「トミヒロさん」。懐かしい名をもった一つのいのちはなくなった。けれど、
「美しい言葉」それは残っている。いや、傷ついた魂があるかぎり、残り続けていくだろう。美しい絵とともに。
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