いよいよ２０１１年のマイベストも最後です。
見事なまでにアイドル趣味全開のラインナップ(笑)
で、３枚の前にどうしても切りきれなかったのがコチラ
さよならポニーテール
『モミュの木の向こう側』
『魔法のメロディ』
１年に２枚のアルバムをリリースするというコトをされたおかげで、どちらにも決め切れず次点にしてしまったのが、この２枚のアルバムです。
どちらも、非常に私好みの音楽が詰まっています。
好き嫌いはあると思いますが、プレス音まで録音された生々しい無垢なヴォーカルがココロの色んな部分を引っ掻く感じがキュンキュンくる。
不安定なボトムノートも切なさを増幅する。
サウンドは、シティポップの要素を多分に含んだ柔らかいポップ。特にオルガンやピアノの使い方が琴線に触れます。
暖かささえ感じるプログラミングや、硬質だけど表情豊かなエレクトロサウンドもグッとくる。
『モミュ～』の方はインディー、『魔法～』の方はEpicからのメジャー盤ですが、個人的にはファーストインパクトの『モミュ～』、洗練の『魔法～』という感じでどちらも好きです。
さて、本編の３枚(笑)
ももいろクローバーＺ
『バトル アンド ロマンス』
彼女たちの音楽は、とかくギミックが全面に出ている印象がありますが、実は正統アイドルポップの担い手でもあると思っています。
特に、百田夏菜子の（決して上手くはないのに）感情が迸る歌は、胸の奥に手を突っ込まれて何かを引っ張り出される感じがする。
仕掛けに走り過ぎるとアイドルから逸脱してしまう危うさもあるけど、個人的には楽曲は異端４割：正統６割くらいで進んでくれたらな～なんて思います(笑)
まぁ、ホントは彼女たちの魅力はＣＤだけでなく、ライヴＤＶＤを見た方が解ると思うんだけど。
東京女子流
『鼓動の秘密』
今年の上半期は、このアルバムと共にありました。
アイドルポップスという範疇に収まらない楽曲クオリティは驚きしか無かった。
サウンドプロデューサー：松井寛のアレンジが全編に渡って神経が行き届いていて素晴らしいんです。
幼いヴォーカルには賛否あろうと思いますが、今の彼女たちの姿を見事に切り取ったこのアルバム、私は賞賛しかありません。
これだけ高い水準でグルーヴチューンを送り出すユニットは、アイドル界以外を見渡してみても殆どいないと思っています。
Perfume
『JPN』
なんだかんだ言って、Perfumeのクオリティは高値安定。
このアルバムに関しても、隙の無い楽曲を詰め込んで一枚のアルバムとして完成させています。
これでもかとシングルを詰め込んでいるのに、アルバムミックスを施し、曲順を考え抜き、シングル以上にフックの強いアルバム曲を差し込むことで見事に輝かせた。
中田ヤスタカの手腕の確かさを再確認。
そして、ガーリーテクノポップの“ポップでキャッチー”な方の完成型がココにあると思うのです。
次は、“エッジィでクール”な方のテクノの完成型を見せてくれるんじゃないかと期待しています(笑)
結局、今年はアイドルに明け暮れた一年だった様に思います。
それだけ、クオリティに拘るモノが続々と出てくる状況だった。
数千～数万しか売れなくても、その価値はミリオンヒットにも負けない。
そう言い切れる作品がたくさんあったなと思うのです。
