日本グルーヴチューン振興会

2006マイベスト:ミニアルバム編

さて、今日はミニアルバム編。
フルアルバムより曲数が少ない分、密度が濃い、中身の詰まった作品が結構見つかるカテゴリーです。基本的に7曲以下収録で価格が2200円まで、という線引きで印象に残ったモノをご紹介。

さて今年、一年でミニアルバムを2枚出したアーティストが結構いまして。しかも、その2枚が甲乙つけ難い。2枚の収録曲を纏めてフルアルバムだったら間違いなく大名盤なんですけど(笑)
というコトで以下の3アーティストは2枚併せて評価という扱いになりますが。

★『新旬香噂ショー』乙三.
★『火曜日』乙三.
Shinsyun_1 Kayoubi_1
















アマ時代から評価が高かったブラスロックバンド(と決め付けてイイものか迷うんですが)、乙三.(おっさん)のメジャーデビュー第一弾&第二弾。
今のJ-POPシーンで、彼らくらいホーンが“切れる”バンドはなかなかいないと思います。
アッパーチューンにおけるホーンのノリは最高っす。
そして、演奏能力の高さと、メロディメイカーとしてのポテンシャルも特筆モノ。
多分、普通に聴いただけでは歌詞が伝わりにくいヴォーカルなので、今の世間の好みとは乖離している様に思いますが(苦笑)、語感がメロディとマッチしてる点は評価できるかな。
桑田さんを彷彿とさせるヴォーカルとスペクトラム的アプローチも垣間見える演奏・・・・「初期アミューズ事務所」の様なバンドかも(謎爆)

★『Private Address』jenny01
★『Listen or Love』jenny01
Praivate_1 Listen_1















クラブ系ウィスパー・ディーヴァ、jenny01ちゃんのセカンドとサードが、去年のデビュー盤に続いてのランクイン。
どっちのアルバムも捨てがたい曲があってね・・・・
言い換えれば、突き抜けた曲が無かった、というネガティヴな見方もできるんですが、そういう風に切り捨てるには惜しい作品なんですよね(笑)
『Private Address』も『Listen or Love』も冒頭の3曲はホントに大好きで。
“STUDIO APARTMENT”の阿部登の仕事に最大級の賛辞を送りたいね♪
ラテン、ボサ、ソウルなどのエッセンスをエレクトロポップとウィスパーで聴かせる・・・ある意味“フェイク”。だけど、イイ意味でその“胡散臭さ”(褒め言葉ですよ)がクセになる。

★『TERRY&FRANCISCO』TERRY&FRANCISCO
★『TERRY&FRANCISCO2』TERRY&FRANCISCO
Terryandfrancisco_1 Terryfrancisco2












個人的に、最も期待している男性アーティストが彼らです。なぜなら、こんなに私好みの音楽エッセンスを凝縮して音作りをする新人はいないから。
シティポップスだったりウエストコーストだったりAORやブラコン、クロスオーヴァーも感じられるかなぁ・・・何よりもディテールの凝り様ったら無いです。
女性コーラス、ギターソロ、サックスの音色、ストリングスのバランス、フルートのリフ・・・・あらゆる部分にアルチザンとしてのフランシスコ松浦氏の美意識があると思います。
ファーストの方にキラーチューンが多い気がしますが、全体のバランスとヴォーカルの表現力、アレンジの緻密さはセカンドの方が上かな。
セカンドの中で個人的に好きなのは、Bメロ~サビのフックが美味しすぎる「追憶のパラソル」(間奏とエンディングの松田肇さんのギターソロがメチャメチャ好きな音色なんですけど、これ・・ギブソンES-335ですかね?)、“頭サビ”のヴォーカルでグッと惹きつけられる「摩天楼」(この曲も、松田さんのギターが実にエモーショナルでイイんだなぁ。3分半過ぎのギターソロにゾクッとします。)といった辺り。
フェンダーローズやハモンドB-3の使い方がまたセンス良くて♪
とにかく、彼らは次代を担うポップマイスターだと断言できる2枚。必聴です。
そういや、こうやってジャケ並べてみると同一構図で夏・冬を撮ってるんだな・・・拘りとセンスが光ってるねぇ!(^^)!

さて、ここからベスト3かな(^^♪

★『Step ☆ Out EP』福原美穂
Stepoutep_1 もうねぇ、この娘に関しては驚きしか無かったな。
ファーストインプレッションが強烈だったもん。
ファンキー&グルーヴィに粘るボトムと空を翔るファルセットはホントに素晴らしくて。今からこんなヴォーカル聴かせるんだから、順調に成長したら10年後にはどんな“歌うたい”になっていることか・・・・恐ろしい(笑)
リードトラック「恋はリズム-Believe My Way-」は、今年私が聴いた何千曲という楽曲の中で五指に入る逸品です。ホントに「北海道の至宝」にしておくのは勿体無い(笑)

★『メロディー』つるうちはな
Melody_1 去年、“家出ノススメ”で私を虜にした“はなちん”こと、つるうちはなちゃんの全国流通CD第一弾。手に入りやすくなってホント良かった~と思える1枚です。
若干、ピアノの音が引いた感じは否めませんが、ソレを伴って余りある“キャッチーなメロディの洪水”(笑)を堪能してください。
跳ね回って歌うドライヴするピアノ、たたみ掛ける様に美味しいリフを連発するメロディ、キュート且つポップに弾ける乙女ヴォイス、この3点が彼女の魅力。
もっともっと、そんな曲を堪能したいと思わせてくれる作品でありました。
多分、好き嫌いが真っ二つに分かれるアーティストではないかと思います(苦笑)
駄目な人はトコトン駄目でしょう。でも、一度その魅力に囚われた人は、ずっとずっと離れられない・・・・・そんな気がします。

★『銀の子馬』永山マキ
Ginnokouma_1 コレはもう仕方ない(笑)
モダーン今夜の新譜が出なかった今年、心の支えといってもイイ1枚。
まぁ、そんな理由だけでなく、内容も素晴らしかったんですけど。
詳しくは10月20日の記事でレヴューを見て欲しいんですが、とにかく底が見えないんですよね、コレ。
イイなぁと思っても、何回か聴いたら少し・・・・って作品が少なくない中、このアルバムの奥深さったら無い。
それは、永山マキ本人の凄みから出てくるモノでもあるし、彼女の周りに集まり支えるミュージシャンやスタッフによって付加されたモノでもあるんだろうな。
このソロで培ったモノが、次のモダーン今夜の作品に新たな力を与えると信じてます。


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コメント一覧

ばつ
Water.T。さん、またもコメント感謝です(笑)
http://funky-katsu.blog.ocn.ne.jp/musicmania/
テリフラは、聴けば聴くほど良くなってきますね。
成長が伝わるし、リスナーの耳も磨いてくれる気がします。
バックトラックに対する拘りがあるアーティストは、それだけで信頼できます。バックミュージシャンのブッキングや楽器の音色一つにも神経を行き届かせるアルチザン、大好きですよ♪
Water.T
Terry&Franciscoの2nd.も期待以上の上がりで...
いやぁ、やられましたわ。hhh~(^^)
ホント、ディティールにまで音が生きてますよね。
松浦さんのプロデュース&アレンジがテリーさんの持ってる良さをうまく引き出してますよね。
グレードの高い音源です。
Vo.が終わっても、間奏やエンドで釘付けになってしまうくらい。
テリーさんのVo.も、前作とぜんぜん違いますね。
強さが加わったというか、磨かれましたよね。
これからが楽しみなアーティストです。
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