当店は盛岡市ですが、3市町村離れた所から修理品を持ち込んで下さった方が いました。
電話で話をうかがった時、正直気がすすみませんでした。
だってSONYなんですもの・・・。年数が10年以上経っているんですもの・・・。
うちはSONYの販売店ではないので、部品を手に入れるすべはありません。
技術相談も出来ません。
ただ お客様が「ダメ元でいいので、みるだけみて頂きたい」とおっしゃるので。
SONYの5.1chサラウンドシステムのDVDプレーヤーです。
かつて 自分専用のシネマブースが欲しい!と憧れた頃のプレーヤーです。
症状は「トレイの開閉が出来ない」でした。
「最後に開閉できた時に DVDの再生は出来たから、トレイが出入り出来たらまだ使えると思うんだよね。
何しろ音は良かったし、スピーカーや配線はいっぱいあるから 処分は惜しいんだよね」と。
「捨てる事になるとしても、修理を試してからでもいいかなと思って。」という具合にハードルを下げて下さいました。
取りあえず 開けてみます。
画面右よりに ゴムベルトがありますね、これで開閉しています。
切れてはいませんでしたが、弾力が無くなっていたので それが原因です。
もちろん純正の部品はありませんから、何か代用品を探します。
以前 夫がからくり時計の修理をしたときに Oリングゴムベルトをサイズ色々で購入した残りがあったので、
一番サイズの近い物をはめたら、代用品としてはピッタリきました。
(MonotaROさんで購入出来ます。武蔵オイルシール工業(株)OR8004-1A)
今回一番難しかったのは、こんな風に本体カバーが金属製でピッタリしているので
分解の時にキズが付いたり、プラスチック側のツメが掛けたりしやすかった事です。
トレイの開閉が出来るようになり、試運転したら ちゃんと再生できたので
お客様には満足していただきましたが、手順は効率悪かったと思います。
いつもはお断りするSONYさんの製品修理ですが、今回はお役にたてて良かったです。