ゆらぐかけらShakenFragments(31)蝉殻
攻殻のゆらぐかけらをつらぬく標本針言語をつまんで聞き分けのいい石になるよこのビール飲...
つらなりのほつれ fray of sequence(43)怪談を降りる
蔦植物のからまった恣意性のカルカッタ墓標の液晶ディスプレイが遺棄されている。 きょうはとくべつ空がひくい。雲の端末がくっきり落ちている山のいただきは安心して目覚めのふとももを...
詩育22.9.5 おののくクサリ
「……」を、はねのけるように踵をかえした どうしてあんなことに、のタガを外した 大型のカワサキ急発進しながらなに言ってんだ、あいつ。 あとにのこされた傷のあとくされにお...
つらなりのほつれ fray of sequence(42)笑うラクダ理論
早送り映像のように、いいかげんな推論がラクダの背に乗ってウマの背を登る。 休憩中のラ...
詩育22.9.3 ハルピンは女真語で網干し場
ハルピンあるいは、ハルビンだったか西口にあった網干し場 動かそうとしても動かない現象...
つらなりのほつれ fray of sequence(41)ラクダ、かんべん。
後輩ラクダが上から目線で吐きつづける正論、かんべんしてや。を、カピバラ流にかき氷して。 砂漠というほどでもない砂丘を歩いているとき、水飲み場はどういう原理で脳内を移動するのか...
日記22.9.1鳥取砂丘
鳥取に行った。賀露港はむかし来たことがあったが、ずいぶん雰囲気が変わっていた。 古い通りの両側に魚屋さんが並んでいて、大きな鍋で松葉ガニを茹でていたのを覚えている。観光客...
詩育22.9.1 ニワトリ、飼いたい。
ニワトリの伝道師がやってきた軽トラの窓からニワトリ見せて なんでも、受け入れよう。 ...
8月の山羊句
エンジンがだだっ広い田んぼの真ん中で突然止まる。8月はそこから始まった。荒野に見捨てられた感じから、密度濃い草むら、流星、木漏れ日、水風呂、鹿。うちわで蚊を追いながら、見た目涼しげ...
つらなりのほつれ fray of sequence(40)市場を、ニワトリ。
際限のない我儘にディーゼル車が停泊している、几帳面な市場をぎっしり積んで。 ニワトリ...