気づいたら夜が来るのがぐんと早くなっていました。
秋生まれのせいか、ずっと一番好きな季節は秋だったけれど、
いつのまにか春が好きになっていました。
桜の頃まではワクワクでいるけれど、
そのあと春の加速度がつくと
自分だけが取り残されたような心地がして、
ちょっと苦手だったのに。
暗くなるのが早まると、
大好きなバードウオッチングの時間が短くなるのでつまらない。
本を読むのは好きだけれど、
急に夜になってしまう寂しさの方が勝ってしまう…。
秋はロマンチックな季節…と思えていたのは
若かったからかもしれない。
このところ、母がしょっちゅう
誰かが亡くなった話ばかり聞かせて来るので
また…と、正直うんざりしていました。
年に数えるほどしか会わないというのに、またその話かと。
でも、唐突に、寂しかったのだと気づいたのです。
家族といても、だれもが、みんなひとりだから。
(長生きする気満々だとしても)人生の半分まで来た
わたしが、そんなことを考えた朝でした。
写真は、いま読んでいる本です。
荻原浩さんや池上永一さんの
物語の世界にどっぷりとつかれる長編が好きです。
*箸置きを置いたのは図書館の名前を隠すためです。
(半磁器製の自作です)