森の探偵 無人カメラがとらえた日本の自然 / 宮崎学 小原真史(亜紀書房)
半世紀に渡って森を見続けてきたカメラマンの報告書のような1冊です。
命を終えた生きものが土へと還るまでの様子や、クマの生態など大変興味深く読みました。
動物の糞から出てきた植物の種を育てる糞盆栽なんてものや
クマが傷をつけた木から小さな洞が出来て小さな生き物の棲みかとなり
洞の大きさが変化していく過程で、そこを利用する生きものも代わってゆき
最終的にはクマの棲みかとなること等々、興味は尽きませんでした。
以前から「地球にやさしい」という言い方は
なんだか人間のおごりのような気がして好きになれませんでしたが
今回あらためて、その思いを強くしました。
ちなみに、八重山諸島のカンムリワシの営巣を
日本で初めて発見された方だとこの本で知りました。