私がこの本を手に取ったのは
終戦記念日が近づいているからではなく
作者が「魔女の宅急便」の方であり
テレビのトーク番組で拝見して
とても素敵な女性だったからです。
主人公のイコちゃんは10歳。
私の母より少しお姉さんです。
イコちゃんは大好きなお婆ちゃんと離れ
継母と疎開先へ。ノミやシラミと闘い
戦争の理不尽さを感じながら
懸命に、新しい環境に
慣れようとするすがたに心打たれます。
私の母方の祖父母も疎開組でした。
母は私にとって生まれた時から母であり
ガミガミとお小言をいう厳しい存在でした。
その母が、疎開してから足を引っ掛けられる
などのイジメにあったと知ったのは
この春に帰省した時。寝耳に水でした。
お小言より、そんな母の子供時代の話の方を
聞かせてくれたらよかったのにと思いました。
物語のイコちゃんが
小さな女の子だった母と重なり
その時代を思いました。
思いがけなく戦時中の物語を
読むことになったわけですが
この本に出逢うことができて
ほんとうに良かったと思います