貧困労働者階級の救世主になるか
2017年1月20日( 日本時間AM:2時頃 )共和党の
「 ドナルド・ジョン・トランプ 」氏( DonaldJohnTrump 70歳 )
が、就任式で宣言しアメリカ合衆国の第45代大統領に就いた。
これで、世界の大国アメリカは大きな変革を成し得る事に
なるのだろうか?
トランプ氏が第45代大統領に 米大統領就任式(17/01/21)
もともとドナルド・トランプ大統領は昨年の選挙の時から、
低所得に喘ぐ労働者階級を救済する政策を大上段に掲げ
選挙票を獲得して見事な当選を果たされた経緯がある。
特にペンシルバニア州やオハイオ州での有効票の獲得が
逆転勝利の要因だとされるが、この地域は鉄鋼や重工業
などの産業で繁栄した接戦州だった。
しかしながらに、アメリカ国民の所得格差は1970年代と比べると
広がる一方である。
上位1%の人が占める所得の割合は全体の7%だったが
現在は上位1%の富裕層が全体の20%の所得を
独占している現実がある。
昨年の選挙終了後に私めはWordPressで
記事を、したためている。↓
公約通りTPPから撤退した米国
( 以下引用 )↓
“「 環太平洋連携協定( TPP )から撤退し
いかなる新たな貿易協定も米労働者の利益に
確実にかなうようにすることから
大統領の戦略を始め、
北米自由貿易協定( NAFTA )の
再交渉にコミットする 」”
( 引用ココまで )↑
これは、TOP画像に挿し込んだテキストにも示した様に
大統領就任の演説で話した内容通りの成り行きである。
なぜ、「 TPP( 環太平洋戦略的経済連携協定 )」から
即座に撤退する方針を趣旨貫徹したのか。
答えはカンタンでアメリカ合衆国の
「 権益 」を守ろためには、こうすることが最善だと
トランプ大統領が判断したためである。
そもそもTPP(TransPacificPartnership )
とは何なのか?という話からさせて頂かねば
ならないが、正直私めも今日ググる
( Google検索のこと )までは
「 なんかこれをやられると日本の農家の方々が困るみたい 」
だという認識しか無かったのである!
TPPとNAFTAっていったい何ぞや?
まずは「 TPP 」であるが、ザックリ言うと
「 TPP加盟国で設定している"関税”を無くして
貿易を自由化することで、お互いに経済発展を目指そうよ♪ 」
という取り決め。
「 関税 」とは自国の産業の利益を守るために
外国からの輸入品に税金を掛けて
簡単に輸入品が売れる独占状態を作らない様に
する仕組みの事。
特に日本はこの関税を、こと農産物には
高めに設定しており、
米が778%小麦252%バター360%などの
税率で値段が何倍にも跳ね上がる。
であるからして、もしこれらの関税が
全て撤廃されたとなれば当然今までの
「 均衛 」は崩れ、安い外国の輸入農産物が
バカ売れし、価格の高い国産品は
壊滅的な打撃を受ける事になるので、
農家の方々は猛反対していると言う訳だ。
そこで日本政府は国内の農産業を守るために
「 米・砂糖・牛豚肉・小麦・乳製品 」は特別品目として
輸入品の関税を撤廃しない方向で
2013年のアベノミクス政策の一環と位置づけた上で
TPPに参加している。
しかし、日本のこの様な特別枠などの設定で
アメリカとの調整が難航し、それでも2年掛けて
2015年の10月に参加加盟国12の間で
TPPの大筋合意に漕ぎ着けた経緯がある。
By 小学館 - 『日本歴史館』(小学館), Public Domain, Link
であるから、アメリカ側にもTPPを撤退しないことにはトランプ氏が
「 錦の御旗 」に掲げる経済的弱者を救う
「 保護主義政策 」が取れずに、国内の産業が
活性化させることが出来ない。
従って、トランプ新大統領を支持してくれた
国民を裏切る形にも為りかねないので
TPPの脱退を表明されたのであろう。
別にTPPの制度をディスるつもりは毛頭ないが、
どう考えても日本でも自動車などの輸出産業品には
優遇されても農産物などの輸入頼りの品目は、
どうしたって損失を被る仕組みになっているのは
小学生でも分かる話しで有るから、この辺りを
アメリカ側も忌避したのではなかろうか。
12ヶ国で最終合意に達した時も、当然日本側の主張が
全て通るはずもなく、妥協した部分も多い。
それではトランプ新大統領が再交渉すると主張されている
「 NAFTA( 北米自由貿易協定 ) 」とは何なのか。
これもザックリと説明すると、アメリカ合衆国、メキシコ、カナダの
3ヶ国間で交わされた自由貿易協定のことで、
カナダとメキシコがアメリカの労働者への公正な取り決めに
反するのであれば、NAFTAからも「 離脱 」する、と言う方針を
明らかにされている。
これは、自動車メーカーのGM( ゼネラル・モーターズ )などの
多国籍企業が人件費の高いアメリカ国内で自動車の工場生産を
するよりも、このNAFTAに倣って人件費の安いメキシコの工場で
生産してアメリカに輸入した方が、ハッキリ言って儲かる。
が、しかしアメリカ側からすると雇用の機会も利益もメキシコ国に
奪われて、アメリカ経済の損失になると嘆いているのである。
コレを日本国内に置き換えて分かりやすく言うなれば
「 タバコは、お住いの県で買いましょう 」と言う事になろう。
( 言わずもがな、たばこ税が税収になるから )
トランプ大統領は正義の見方になれるのか?
しかし、私めが個人的にトランプ新大統領を評価する時に
今の所は彼の行動が選挙時と打って変わらぬ
「 ピシッ! 」とした1本筋が通っていると見て良いのでは無かろうか。
それが、「 経済的弱者を救済し、低所得者層に救いの手を
差し伸べるアンパンマン 」たるトランプ大統領の政治姿勢でもある。
果たしてこの後も終始一貫して、強気を挫き弱気を助ける
アメリカ合衆国の「 水戸黄門 」に、なれるのであろうか?
ドナルド・トランプ大統領の政局を静かに見守って参りたい。^^