パソコン便利屋どらともサポートブログ

USBメモリーのデータがなくなった！

2023年04月29日

以前お伺いしたことのある施設様から･･･仕事のデータを保存しているUSBメモリーが認識しなくなった。なんとかならないか･･･と連絡がありました。
何とかなるかどうかは、実際に見てみないとわかりません。
お伺いしました。
詳細をお聞きした所･･･パソコンにUSBメモリーをさしたら変なメッセージが表示されたので、それに従って進んでいったら、データがなくなってしまった、とのことでした。
変なメッセージというのが不明なのですが･･･可能性としてはUSBメモリーがおかしくなり、修復やフォーマットを行うか尋ねられ、そのままフォーマットしてしまったのかもしれません。
クイックフォーマットしただけであれば、ファイルの情報は消えますが、ファイル自体は残っている（見かけ上無いことになっている）ので、復元もそれほど難しくはありません。
念のため、USBメモリーをパソコンにさして確認してみると･･･うん？中にフォルダーがしっかりあります。4GBのUSBメモリーの3GBを使用しています。
「これらのフォルダーはなんですか？」と尋ねると･･･なんとかしようと思って、フリーの復元ソフトで試してみたら、USBメモリーに関係ないフォルダーが書き込まれました･･･とのこと。

書き込まれているフォルダーを確認してみると「ドキュメント」や「ピクチャー」などパソコンのＣドライブの削除ファイルを復元して、それを使っていたUSBメモリーへ戻してしまったみたいです。
前述のようにフォーマットしただけだと、ファイル自体はまだ残っているのですが、別のファイルで書き込んでしまうと･･･USBメモリー管理上は残っていたファイルの上へ、どんどん上書きしてしまいますので、元の本来のファイルは、復元が難しくなってしまいます。
ちょっとショックです。元々は、エクセルのファイルがメインで、容量もそれほど使っていなかったということですが、Ｃドライブの復元ファイルが4GB中3GBも上書きされてしまいましたので、ほぼほとんどのエクセルファイルが、別のファイルで上書きされてしまったことになります。
お客様には、元の状態に戻すことは難しいこと、どれくらいのファイルが復元できるか、やってみないとわからないことを了解いただき、いったんUSBメモリーをお預かりしました。

どらともでは、ファイル復元ソフトには、EaseUS Data Recovery Wizard Pro版を利用しています。
とりあえず、USBメモリーのスキャンを行いました。4GBのメモリーでしたが、1時間くらいかかりました。
「紛失ファイル」フォルダーの中を確認すると･･･いろいろなファイルがありました。
「タグ抽出済み」の「Excel」フォルダーを開いてみると･･･ファイル名は変わってしまいましたが、ユーザ名＋保存日付.XLSXのExcelファイルがたくさんありました。
いくつか開いてみましたが、Excelでちゃんと開きました。全部のファイルを確認したわけではないので、どれくらいのファイルが開けるかは不明です。

復元したデータをとりあえず、新品の16GBにコピーして、お客様のところへ持っていきました。
Excelのファイル名は変わってしまいましたが、ファイル名に付いている保存日付から必要と思われるファイルを推測して、開いてもらいましたが、問題なく開きました。
とりあえず今必要なファイルは大丈夫とのことでした。
あとは、実際にファイルを開いて内容を確認していくしかありません。

大事なデータファイルについては、USBメモリーに保存に保存しても、もう一か所別の場所（複数個所）にも保存してください。今回のお客様は複数のパソコンで扱うので、USBメモリーに保存して、使うパソコンにさして使っていたそうですが、USBメモリも故障で読めなくなることがあります。そうなっても慌てない様に、パソコン内部でもいいですし、別のUSBメモリーや外付けディスクなどにも保存しておいてください。少し手間に感じるかもしれませんが、大事なデータが消えてしまい困ってしまうことを思えば、楽なことです。

それと･･･もしUSBメモリーやディスクが認識しない、読み取れないなどの状況になってしまった場合、できるだけ触らないで、修理屋さんやデータ復元屋さんへ渡してください。
今回のように、復元したいUSBメモリーやディスクに別のファイルを書き込んでしまうと、復元したい本来のファイルに上書きされてしまい、復元できる確率が低くなってしまいます。
どらともは、データ復元会社ではないので、ファイルの復元にも限界があります。難しいファイル復元は、専門のデータ復元会社に依頼することになりますが、それなりの値段がかかります。
そうならないためにも、大事なファイルは、普段から複数個所への保存（バックアップ）を心がけてください。