気候変動に配慮したアジア環境先進型流域圏の構築と普及

水・食糧・エネルギーバランスを考慮した理想的な流域圏をめざして

ラオス調査(4月) ~ラオス新年~

2012-04-27 11:57:46 | 流域プランニンググループ

4/14~4/20の日程でラオス調査に行ってきました。

今回の目的は、

①10月に開催予定のシンポジウムの下準備

②ラオス新年の水かけ祭り

 

事前の情報で、4/13-4/15が新年のお祭りとのことでしたので、

4/14の深夜にラオス着→4/15に水かけ祭り、と考えていたのですが、

今年は14・15日が土日と重なったため、16・17日が振替休日でした。

なんて太っ腹なんでしょう。

 

左:お寺で仏像にありがたい水をかける(朝)。

中:車にのった子供たちが通行人に水をかける(昼)

右:道端のお祭り騒ぎに混ぜてもらいびちょびちょ(夜)

お寺をいくつも回って仏像に水をかけるといいことがあるそうです。

その途中、道を走る車や通り沿いのお店から水が飛んできます。

夕方になると、町中のあちこちで右の写真のような路上パーティーが開催され、

通行人も「まぁ寄っていきなよ」みたいな感じで盛り上がりました。

 

あっ一応きちんと仕事もしました。

シンポジウムは10/22に開催することで今後調整していくことになりました。

農林省国際協力局との打ち合わせ

 

 

 

 


3月バリ・スバック調査

2012-04-02 15:45:13 | 流域プランニンググループ

バリ島でスバック(Subak)という灌漑システムについて調査してきました。

 

左:取水堰周辺の棚田

中:取水堰

右:スバック長さん(右から3番目)へのインタビュー

 

スバックの特徴については色々な報告書や本にまとめられているので、

ここでは省略しますが、

スバック長さんへのインタビューで分かった驚きポイントを2つ。

 

①たわけ

日本では跡取りが農地をすべて相続してきました。

もし、複数の子供に分けていくと、

代を重ねるに従って一人あたりの面積がどんどん小さくなってしまうからです。

これが「たわけ」の語源ですが、

バリではこれが慣習のようです。

どのように長年システムを維持してきたのか大変疑問です。

 

②米を買う

少なくともインタビューを行ったスバックでは、

収穫した米を脱穀する前にすべて売る→必要な分、玄米を買う

というシステムになっているそうです。

脱穀についてはバリ島外の業者が行うそうです。

当然間にマージンが発生するはずなので、

農民は損しているのですが・・・


2月ラオス調査

2012-04-02 15:28:47 | 流域プランニンググループ

少し遅くなりましたが、2月に行ったラオス調査について報告します。

 

今回の調査では、水稲の乾季作を行っていない地区を対象に、

各世帯の副業の内容や収入の状況について聞き取りを行いました。

 

地理的に離れた3つの村それぞれで副業に特徴があったのですが、

ここではその1つを紹介したいと思います。

左:村長さん(中央)へのインタビュー

右:ラオスの伝統的ドレス

 

この村では、雨季に水稲栽培、それ以外の時期にラオスの伝統的ドレス作りを行っています。

5件でお話を伺ったのですが、なんと5件ともドレス作りを副業にしています。

このドレスは年に一度のお祭りのときにまとめて売れるそうです。

ただし、ドレス作りをしているのはどの世帯でも女性のみ。

中には別の副業をされている方もいましたが、

基本的に男性は農業のみをやっているようです。


シンポジウム開催のお知らせ(作物学会)

2012-03-06 22:58:55 | お知らせ

3月30日に作物学会にて以下のようなシンポジウムを開催いたします。

ミニシンポジウム「今後の作物生産戦略-流域管理から見た最適化-」
オーガナイザー:本間香貴(京都大学)
日 時:3月30日(金)9:00~12:00
会 場:東京農工大学農学部 2号館2-21教室
話題提供:
1.西ジャワ州における農業実態
  Gunardi Sigit(Agricultural Training Center, West Jawa Province, Indonesia)
2.チタルム川流域チヘア灌漑地区において水文条件が営農状況に及ぼす影響
  乃田啓吾*1)・沖一雄1)・遠藤尚2)・Gunardi Sigit3)・Handarto4)
  (1)東京大学生産技術研究所,2)統計情報研究開発センター,
  3)Agricultural Training Center, West JawaProvince, Indonesia,
  4)University of Padjadjaran, Indonesia)
3.チタルム川流域チヘア灌漑地区の農家圃場における水稲の生育・収量調査報告
  原律子*1)・本間香貴1)・Gunardi Sigit2)
  (1)京都大学大学院農学研究科,
  2)Agricultural Training Center, West Jawa Province, Indonesia)
4.インドネシアにおけるバイオ燃料開発の経済的影響
 -チタルム川流域における稲わらを用いたバイオエタノールの生産を例として
  白川博章(名古屋大学大学院環境学研究科)
5.衛星データと統計データを用いた水稲生産量の評価
  本郷千春*1)・古川隆朗1)・Gunardi Sigit2)
  (1)千葉大学環境リモートセンシング研究センター,
  2)Agricultural Training Center, West Jawa Province, Indonesia)
6.稲の生育・収量予測モデルの広域評価型への展開
  本間香貴*1)・牧雅康2)・廣岡義博1)
  (1)京都大学大学院農学研究科,2)京都大学大学院地球環境学堂)
7.流域管理のための水循環モデルの構築
  吉田貢士*・安瀬地一作(茨城大学農学部)


ワークショップ開催のお知らせ

2012-02-23 10:57:02 | お知らせ

2月27日に以下のようなグリーンイノベーション関連のワークショップをラオスで開催いたします。

 

 

1st Workshop on Green Innovation

for

Water Environment, Food Production, and Biomass Energy in Laos

 

2012, Feb 27 At International Water Management Institute (IWMI)

Place : inside National Agriculture and Forestry Research Institute (NAFRI)

Address: Ban Nongviengkham, Xaythany district, Vientiane

 

Objective:

The workshop on Green Innovation for Water Environment, Food Production, and Biomass Energy in Laos  will provide an opportunity to find and propose the adaptation strategies that enable sustainable and increased food production taking into account the environment and energy use in developing Asian nations.

 

Schedule  :

10:00 - 10:15  Brief introduction of our new project

“ Development and Practice of Advanced Basin Model in Asia–Toward Adaptation of Climate Change”

                Dr. Kazuo Oki (The University of Tokyo)

 

10:15-10:40  “Assessment of Water Scarcity for Agricultural Use in Mekong River Basin”

                Dr. Issaku Azechi (Ibaraki University)

 

10:40-11:05  How to produce extra-biomass in rainfed rice ecosystem”

                Dr. Koki Homma (Kyoto University)

 

11:05-11:30  Potential for Second-Generation Biofuels in Lao PDR”

                Dr. Hiroaki Shirakawa ( Nagoya University)

 

11:30-11:55  Strategy for Food Security against Population Growth in Laos”

                Dr. Keigo Noda (The University of Tokyo)

   

12:00-13:00  Lunch at Cafeteria

 

13:00-13:30  Crop and Water Productivity Improvement by the System of Rice Intensification”

Mr. Shuichi Sato (Nippon Koei )

 

13:30-14:00  Analysis and Characterization of the Nutrient Concentration of Thatluang Marsh

attributed to Wastewater Discharges from Vientiane City, Lao PDR.”

                Dr.Somphone Inkhamseng (Laos National University)

 

14:00-14:30  " Lesson learn of Watershed implementation-case of NamTon Basis" 

Mr. Fongsamuth PHENGPHAENGSY

 

14:30-15:00  1st Decentralized Biofuel Pilot Project in Lao PDR”

Mr. Singkham LueyeevangLIRELao Institute of Renewable Energy