刑事告訴⑭ 大失敗

工事の先が見えてきたころ、支店長からFAXが来ました。次の案件です。
まだ工事が10日ほどかかる状況なので、いつものように終わってから着工できるよう日にちの打ち合わせをするのですが、サモシーが頭をよぎりました。今仕事が無く家に居るのは分かっています。A社の仕事を欲してたのも分かっています。
応援の時はなんか気まずい感じもあったので仕事を与えて縁を切ろうと考えました。
支店長の了解も得てサモシーに電話しました。
私「（省略）名古屋の現場になるけど。どう？やってみる？」
サモシー「あ、ハイ」
そこはありがとうございますやろ！
私「じゃぁ、FAXで送るから分からないことは現場担当者に電話して聞いて」
サモシー「FAX無いです」
えっ。一人親方でやってきてるんでしょ。自立してるんじゃないの。人が取った仕事にお邪魔して飯食ってるの？そんな奴が応援に来てたんだ。知らなかった。気づくの遅くね？俺。そりゃぁ、フランダースの犬の最終回で｟ポカ～ン｠としてしまうわ。
自分に投資ぐらいしろよ。今で言うとスマホと同じ。データを送るのに必要不可欠。
私「FAX無いの？今時無いと仕事取れないよ」
仕方が無いので住所を教えて金額の載った発注書を手渡しして説明することになりました。
私「会社の指示に従って進めるように。自分の現場だから自分で回していくように」
普通に自立してる人じゃなかった。しかも私が面倒を見ている社員でもない人に発注書を渡してしまった。支店長側の立場もあります。迷惑をかけるわけにはいかない。
私「これだけは守って。絶対。絶対守って。じゃないと紹介できない。仕事が終わったら夕方何時でもいいので電話頂戴。たった数日間だからできるやろ。仕事の内容でもなんでもいいから。現場をある程度把握しておきたいので」
結局切れない。余計なことをしました。大失敗です。こんなバカ何で助けたんだろ？俺もバカなんだな。

これで住所を覚えられて住居侵入されました。