-196℃の部屋

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旅に出よう、滅びゆく世界の果てまで。

2008-03-10 11:27:17 | 食べ物
昨日買った電撃の新刊でタイトルの本読み読み。

“喪失症”によって名前の失われた少年と少女の旅物語。喪失症というのは世界中で起こっている「存在が喪われる」病気(現象)らしい。
発症すると名前が喪われ、その人の色彩が喪われ、影が喪われ、最期には存在が喪われる。
このとき、消えた人が書いたと明らかに判断できる文や絵、その人が写っている写真も消えてしまう。

……恐ろしい。
ただ死ぬだけなら遺書やら何やら、とにかくその人が生きて存在していた証を残せるのだが、この病気で消えるとまさに“いなかったこと”にされるのである。
唯一、知り合いがいればその人の記憶に残るぐらいか。

話自体は特に派手な場面があったりするわけではないが、何かスイスイと読めて、気付いたら読み終わっていた感じ。
スーパーカブで旅する少年と少女のキャラがちゃんとしていたからかなぁ。

個人的には第二章 翼 のボスの話がよろしかった。
最後は何となくオチが読めていたのが、それでもあんな…

…何か、自分も旅したくなってきた。
世界事情がこんなことになっているのに、この2人の旅がすごく楽しそうで、思わず上のような感想を抱きたくなります。

…ハッ! 自分には少女役の相手がいない……っ!(ぉ

それはともかく、この方の別作品も読んでみたいと思った。
次回作に期待なり。

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