縁側間倉の細々手帖

ゲームのアイデア提案(フィクションゲームノート)とバランス等の考察が中心
既存のものを闇鍋するほうが得意

フィクションゲームノート創作編「武具と印とインフレの先」

2019年03月07日 01時05分24秒 | インポート

 最近余暇がなく書けなかったけれども、月一は目指していきないなぁというこの頃。
書いていくつもりはあるので、相変わらずネタが温まり次第書いていくつもりだ。

 というわけで、今回でフィクションゲームノート創作編第2回。
 前回が考察編だったから、フィクションゲームノート自体は3回めだ。できれば月一で増やして行きたいんだけどなぁ。

 今回は、不思議のダンジョンの印に代表される「武器に与える汎用スキル」と「武器の強化」、それらをインフレの視点から考えた上で、1つの解決案を示したい。

 鍵となるのは、「武器のインフレ」だ。

 不思議のダンジョン、といってもそれを真似たものも含めれば数多くあるが、特に今回は「チョコボの不思議なダンジョン 時忘れの迷宮」と、「不思議の幻想郷3シリーズ」を参考にさせてもらった。
 そのため、一部以下に記す考察が当てはまらないものもある。それを承知していただいた上で、まずはインフレについて考えていこう。

 通常、ゲームがインフレするとき、武器ならば基本的なスペックが、スキルならばその効果や装着可能な数が向上する。
 ゲームによって異なるが、往々にしてこの「武器」の部分が「更新」、すなわち新しいものと入れ替わり、古い武器はお役御免となることが多い。
 それも、単純に攻撃力や防御力で劣るだけでなく、印枠の数ですら負けることとなる。
それがある程度尖った個性を持つものならともかく、バランス型のものでは完全上位互換が出ない方が少ないのではなかろうか。
 一方で、1つあたりのスキル自体の強化は、それに比べれば後半のものか、小さいことが多い。これは、両方を同じタイミングでインフレさせると、加速度的なインフレになってしまうのもあるのだろう。

 これらを解決する手段はないわけではないが、少なくとも「武器の更新」というのはやはり理解がとてもしやすいものだ。代案を提示するにも、ユーザの思考の負担が増えた結果、うまく形を為さなかったり、評価が低くなったりというのはよくあることだ。

 しかしながら、インフレという性質上、これははっきり言って問題でもなんでもない。
 コスト対効果を例とするバランスのあるシステム(主に対人ゲームなど)ならともかく、敵が強くなる以上はこちらも相対的に強力や装備やスキルを得るのは当然のことだからだ。
 一方で、「序盤の武器が役に立たないのは寂しい」という声もある。エンターテイメントとして、最初に出てきた武器や技が最後の一撃を飾るというのは1つのテンプレートになってすらいる。


 というわけで、今回提案したいのは、「すべての装備を、最終的に対等にするにはどうすればいいか」という課題への解決案だ。
 それは、いたってシンプルですらある。

 武器の「覚醒」だ。「進化」と言っても構わない。


 多いに使い古されたネタだが、古くは「故きを温ね新しきを知る」とも、近年の言葉なら「枯れた技術の水平思考」ともいう。(後者は若干意味が違うか?)
 ともあれ、このアイデアにはまだまだ活用の可能性が眠っている。

 今回の提案では、具体的に以下の4つが軸となる。

  • 進行度や主人公の経験が一定のラインを超えるたびに、「すべての装備の」印枠を平等に増やす。
  • さらに、進行度や経験が一定のラインを超えたとき、「装備の覚醒」が行えるようにする。
  • 覚醒が起こると、武器の基礎スペックが向上したり固有のスキルが発現・強化したりする代わり、武器の印枠が減少する。
  • ダンジョン攻略中に動的に覚醒・覚醒解除を行うことができる。(覚醒することで枠からはみ出た印は、失われるのではなく覚醒中のみ効果が発揮されなくなる。)

 単純に「進化」などと言うと、装備の基本的なスペックをそのまま上位のステージに押し上げることが大半だ。攻撃力・防御力が上がり、印数が増える。より強力な武器に並ぶようになるだけで、根本が変わることはそんなにない。
 しかし、今回はあえてそこに「個性」と「リスク」を設ける。当然、進化の内容は武器毎に細かく変わることになる。
 事実上、「印枠は多いが基礎スペックが低い装備」と「印枠は少ないが基礎スペックが高かったり固有のスキルを持つ装備」といったように、1つの装備ごとに「2つの形態」を持たせることに等しい。
 そして、これら2つの形態をダンジョン内で使い分けられるということは、「2つの装備を自在に切り替えられる」ことに近いと言える。
 こうした「明らかな性質の変化」を示すために、今回は「覚醒」という言葉を使っている。

 覚醒のリスクとして減少する印枠の数は、進行度や経験によって基礎となる印枠が向上することで、覚醒が定着する頃には大きな問題ではなくなっていることを睨んでいる。
 ダンジョン攻略中の覚醒・非覚醒状態を変更させる狙いとしては、戦闘から探索まで多くの印を用意したうえで、覚醒によって印を戦闘に偏らせることで、
「探索は非覚醒で」
「ボス戦は覚醒で」
 といったようにメリハリが付けられるというのも1つのポイントとなる。

 覚醒の導入の際に重要なのは、あえて「覚醒のタイミングを揃える」こと。
 これは、「覚醒が発現する時期が遅いが強力」な装備を生み出さないための処置だ。
 第二覚醒、第三覚醒と用意していくならそれもいいかもしれないが、覚醒段階が増えるほどユーザ側が扱う情報量が多くなり、それに伴いバランスが難しくなることは想像に難くない。

 もちろん、そのためには基本的なスペックをなるべくインフレさせすぎないよう配慮が必要になる。
 (覚醒しか役に立たない装備と、非覚醒と覚醒の両方が役に立つ武器なら、後者の方が優秀なのは言うまでもない。)
 必要ならば、覚醒可能な状態になった時点で、もしくは印枠と同様に徐々に基本スペックの低い武器の強化を覚醒とは別に行う必要もあるだろう。

 以上が、「装備の覚醒」の概要になる。
 具体的には、原石の研磨についてはそれぞれのセンスで考えて欲しいと思っている。

 覚醒によってもたらされる「装備の変化」と「印の選択」、結果として「装備の平均化」を図るという試み。
 更にこれを動的にすることで、1つの装備でも違う形を得るというダンジョン攻略の拡張。
上手く行くかはさておき、面白いという自負はあるので、誰かが参考にしてくれたら嬉しい限りだ。

以上、フィクションゲームノート創作編第2回だった。相変わらずの殴り書きだったが、ここまで読んでくれた方に感謝を。
そして、またの機会まで、お待ちあれ。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿