清水へ祇園をよぎる桜月夜
こよひ逢ふ人みなうつくしき
(きよみづへ ぎをんをよぎる さくらづきよ
こよひあふひと みなうつくしき)
与謝野晶子『みだれ髪』より
【大意】
桜の朧月夜、清水へ行こうと祇園をよぎって行くと月も桜も美しい。
私の心が浮き立っているせいか行き逢う人がみな美しく見えました。
桜が早くも満開となった金曜日。
今宵は、あちらこちらで夜桜見物で賑わっていることだろう。
毎年、桜の季節になると上記の一首を想い出す。
桜の姿を求めてそぞろ歩きをする人々の華やいだ様子が見えるようであるし
浮き立った賑わいが聞こえてくるようでもある。
満開の笑みを湛えたように桜が咲き揃う時
どうしても桜が咲く様を見たくてたまらなくなる。
これは理屈抜きの感情というか、条件反射のようである(笑)