著者は、サラリーマンでコンサルタントをしながら、11のビジネス(主に不動産賃貸業)を行っている市川清太郎さん。なかなか元気な文体で、自分のエピソードたっぷりに書くビジネスパーソンです。
この本は、ただの早起き習慣の本ではありません。早起きをしてできた時間に、投資をしよう、という本です。ここでいう投資は、勉強を示す「自己投資」ではなく、不動産投資、具体的には「投資用不動産」「太陽光発電所」です。早起き習慣を作って、大きな収入増を見込めない本業ではなく、副業、それもあまり手のかからない投資ビジネスで儲けましょう、というのが、この本の骨子です。
投資ビジネスに関心があるかどうかば別として、早起きし方としては、著者の経験に基づいて、分かりやすく書いています。その中から、もっとも説得力のあることを挙げると、以下の通りです。私自身もそうなのですが、こうやって、書いてまとめたものを読むと、「なるほど、だから、僕は起きられるんだ」と納得できます。
・早起きを習慣化させるためのポイントは、「早起きせずにはいられない」という状況を作ること。
当たり前ですが、朝やることがあるから、起きられるのです。朝やりたいことがあるから起きられる。私が早起きできる理由について、やっと肚に落ちました。
でも、朝やりたいことがあっても、必ず起きられるわけではない。
朝早起きの習慣化に必要なのが、意外に、
・朝食を欠かさない、深夜の食事は避ける、規則正しい食事
早起き本で、食事について、こんなに重要性を説いている本は珍しい、と思いました。著者が引用する研究では、食事は体内時計を調整する、特に朝食は、体内時計をリセットする。だから、習慣化するには朝食は欠かせない、とのことです。
私自身は、朝起きたらすぐ食べるという習慣は当たり前のように50年間続けている習慣です。それも、朝型習慣を助けてくれていたんですね。
最後に、著者の市川さんは、いくつも、印象に残る引用を挙げています。たいへんな読書家であり、また、それを人生に、仕事に活かしている方だな、との印象を得ました。
いくつかその引用を挙げると、
「(人間の運を決めるのは)変化に間に合うかどうか」(桜井章一)
「転職を探し当てたら、仕事は趣味になる」(ジャック・ウェルチ)
朝型習慣を作って投資をしよう!というのがメイン・メッセージの本ですが、早起きのテクニック、仕事術などについても、豊富な引用とエピソードでわかりやすく書いています。自己投資(=勉強)のために早起きに変えたい人にとっても、参考にできる本だと思います。
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