６月のテーマ別クラスは「音楽性」

感動した。

数日前に、ある女性から

「結婚披露宴でタンゴを踊りたいので振り付けをお願いしたいのですが。」

というメールを頂いた。


ウェディングでタンゴというと、たまに依頼されるケースとしては、新婦の友達が、その新婦に「披露宴でタンゴ踊って見せてほしい」
と頼まれるパターンで、僭越ながら、私、Eugeneがパートナーを務めるという場合。

今回の件も、おそらく友人の結婚披露宴で「祝いの舞い」としてタンゴを披露するのだろうと解釈しました。


しかし、今回はお相手の男性がいるとのこと。しかも、同じダンスサークルの人で、割と身体も使え、覚えもいい方なので、
多少派手目な振り付けでも大丈夫だという。
そして、曲もすでに決まっているらしく、オーダーで頂いたのは、なんと約６分もあるピアソラの曲。
披露宴は２週間後。その期間中に「振り写し」と「踊りこみ」が間に合うのだろうか？という不安も沸き起こる。

６分という曲の長さ、派手目なパソ、その上、音を取るのが難しいピアソラの曲という条件の基、
我々の造ったコリオグラフは思いのほか難易度の高いものとなってしまった。大は小を兼ねるとも言うので、
「振り写し」の際どうしても不可能でありそうな箇所は臨機応変にその都度変更しながら進めていく事にした。


そして振り付けレッスン初日。スタジオに現れたのは若々しい美男美女のカップル。
曲と振り付けのイメージぴったりの二人に、E&Aは一安心＾＾。
さっそく振り付け指導を開始してみると、驚くほど早くコリオグラフをマスターし、たった１時間で、
前半部分が終り、二日目には、全て「振り写し」は終了。
ちょっとしたリフトやセンターダなども組み込まれており、けして簡単とはいえない作品であるにもかかわらず、
三日目には、６分の曲を「通し」で踊れるようになってしまいました。

正直驚き、この集中力は尋常じゃないと感心していたところ、

「しっかり踊らないとマズイですからね～！」

と、二人で顔を見合せて笑っている。ただならぬ幸せオーラ。

「・・・あれ？　もしかして二人の結婚披露宴なの！？」

と聞くと

「あ、はい。そうなんです。」

照れながら笑う二人。

「え～～！？　そうなんだあ！　。。まさかウェディングドレスで！？」

「（笑）踊る時は着替えます。」

ほ。

といった真事実を踏まえた上で、レッスンの最終段階で出来上がった踊りを見てみると、

もともとドラマティックに造ってある作品ではありますが、更に輪をかけてドラマティックに見えるではないか（涙）！！

この作品を彼等が結婚披露宴で踊っている所を想像したら鳥肌が立つくらい感動した。

曲についても、彼がもともとピアソラ好きで、それがきっかけでダンスも始めたという。
今回踊る曲もとても思い入れのある曲なのだそうです。

そんな幸せな二人のウェディング・タンゴ。

間違いなく素敵な披露宴となることでしょう。画像を頂けたら、ここでも掲載するかもしれませんので、お楽しみに。