
夢の羅列<鳩というか犬、そしておもちゃ> 20170621
昨夜に見た夢の話である。
鳩がいる。
鳩夫としよう。
鳩夫は毎日、隣町まで好きな鳩美に会いにトコトコ歩いて通うのだった。
ところがある薄曇りの日に鳩夫は車に轢かれて死んでしまった。
それを知った人たちがSNSで呼びかけ、鳩夫の轢かれた場所に集まり追悼した。
私も同席し、皆と一緒に「鳩の唄」を歌った。
私が悲しみに暮れていると、知り合いがやってきて、
新しい〈ペットおもちゃ〉だと片手ほどの玩具を箱から出した。
これはペットのおもちゃではなく、飼い主のためのおもちゃであるらしい。
どういうものか。
犬の口吻(マズル)━━
犬の口の尖った部分(パグなどは口吻が短い)━━だけの形の
シリコンと布などで出来た、つまり実物大の犬の口の模型で、
手をこの口に挟んでみて下さい、と知人は言った。
私はあまり玩具に興味がないのだが、言われた通りに模型の口に左手を挟んだ。
すると、
模型の口から舌が出てきて、私の手をベロベロベロベロ嘗めるではないか。
「あれ? この嘗め方は……」
「そうです。あなたが飼っていた犬の嘗め方をインプットしてあります。どうですか」
言われる前に私は感じていた。そうだ、そっくりだ。
目を瞑るとまったくあの犬がうれしそうに嘗めているようだ。
まるであの犬の匂いまでしてきたかのように左手の感触は私の記憶の底へと瞬時に届き、
かつての日常へ私は戻った気がして、
あれからの日々が何か白昼夢だったような気がして、
そうだ。今これからこの犬と散歩に出かけるところだった。
そんな初夏の目眩がした。
しかし目を開けたら犬の口だけが左手でハグハグしているのが見え、
失意の気分に襲われたが、
まあ、つかの間の優しい夢を見た気がして、
いつまでもハグハグしている犬の口も妙にかわいく思えるのだった。
おわり。
私は25年ほどかけて夢を600話ほど採取した。
その行為に意味はなく、25年は無駄であったが、
このブログには600のうち198話がある。
読んでも意味はありませんが、
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ありがとうございました。