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夢の羅列<ポルシェ温泉-p2> 20170730

2017-08-01 16:50:22 | Dreams
夢の羅列<ポルシェ温泉-p2> 20170730


つづき。

温泉のパーキングに車を駐めた。

たまには朝から温泉もいいだろう。

この温泉は都市型のもので、ビル全体に大小いくつかの浴槽があるらしかった。
中に入ると朝からけっこうな人で、裸や浴衣姿やらがそこらじゅうウロウロしていた。

私も受付からロッカーを目指して廊下を歩いていくと床にサイフが落ちていた。

拾ってみるとそれはサイフではなく、ドイツ軍の身分証明書であった。

さすがにドイツ製らしく厚い黒の革製で、鷲のレリーフが威厳を漂わせていた。

こんなもの拾ってもなあ。なんか面倒に巻き込まれてもなあ。

ちょうどその時、外国人の家族が廊下を歩いてきた。

拾った証明書を一団の長だと思える男にかざして見せると、
白人の男は「知らないよ」と首を横に振った。

それならオレも知らないし、と床に戻した。

これから温泉に入るというのに、
ドイツ軍なんかに付きまとわれたら、たまったものじゃない。
だいたいドイツ軍も日本の治安の良さに気が抜けてるんじゃないのか。

まあすぐに捜しに戻ってくるだろう。

落ちてる物は落ちていた場所に置いておく。これが鉄則である。
変に気を利かして横の壁や何かの上に置くと、捜しにきた持ち主が見つけにくいのだ。
さて気を取り直して温泉温泉。

この場所に留まっていた先ほどの外国人家族たちも別の浴槽に向かっていたのだろう。
あらためて動きだした。

ところが一番小さな男の子だけが取り残されていて、
私が家族の方向を指差しながら声をかけるといきなり家族と反対方向へと走り出したのだ。

私は慌てて家族を大声で呼び止めた。そして子供の走り去った方へと走ってゆき、
姿を捜したが、あの金髪の3才くらいの子供はもういなかった。

つづく。
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