夢の羅列<空虚なラーメン> 20171209
今はどこにいるかも知らない友人が夢の中ではなぜか私の家のわりと近くに住んでいて、
ある日、私は友人を訪ねた。
友人は不在で、しかし私は窓を開けるとそこに鍵があるのを知っていたので、
ドアを開けて部屋に入った。
アパートの室内は整頓されているでもなく、散らかっているでもなく、
まあごく普通の男所帯といったふうで、その誰もいない部屋で私は急に腹が減って、
勝手にインスタントのラーメンを作って食べた。
腹も落ち着いて、ひと息ついていたら外から足音が聞こえ、ドアを開ける音がした。
友人が帰ってきたのだ。
私は慌てて寝ているふりでもしようかとベッドの掛け布団をめくった。すると、
ベッドマットの上にはなぜかドライバーや丸ノコなどの電動工具がたくさん置かれていて、
それに驚いているうちに友人が部屋に入ってきてしまった。
友人がちらっと私を見た。
「おう」私は空虚な声を出して彼を迎えた。
しかし部屋に入ったのはまあいいとして、ラーメンはまずかったかな。いや、
もう学生じゃないのだから部屋に入るのもまずかったか。などとくどくど考えた。
友人は私に興味がなさそうに部屋の隅に歩くと、疲れきったように椅子に座った。
ラーメンを勝手に食べたことをうまく言い出せず、
私は彼のご機嫌をとりに近づいて、「どうしたんだよ」と尋ねた。
「オレ、どうやら面倒な病気になったんだ」
私は言葉が出なかった。
おわり。
今はどこにいるかも知らない友人が夢の中ではなぜか私の家のわりと近くに住んでいて、
ある日、私は友人を訪ねた。
友人は不在で、しかし私は窓を開けるとそこに鍵があるのを知っていたので、
ドアを開けて部屋に入った。
アパートの室内は整頓されているでもなく、散らかっているでもなく、
まあごく普通の男所帯といったふうで、その誰もいない部屋で私は急に腹が減って、
勝手にインスタントのラーメンを作って食べた。
腹も落ち着いて、ひと息ついていたら外から足音が聞こえ、ドアを開ける音がした。
友人が帰ってきたのだ。
私は慌てて寝ているふりでもしようかとベッドの掛け布団をめくった。すると、
ベッドマットの上にはなぜかドライバーや丸ノコなどの電動工具がたくさん置かれていて、
それに驚いているうちに友人が部屋に入ってきてしまった。
友人がちらっと私を見た。
「おう」私は空虚な声を出して彼を迎えた。
しかし部屋に入ったのはまあいいとして、ラーメンはまずかったかな。いや、
もう学生じゃないのだから部屋に入るのもまずかったか。などとくどくど考えた。
友人は私に興味がなさそうに部屋の隅に歩くと、疲れきったように椅子に座った。
ラーメンを勝手に食べたことをうまく言い出せず、
私は彼のご機嫌をとりに近づいて、「どうしたんだよ」と尋ねた。
「オレ、どうやら面倒な病気になったんだ」
私は言葉が出なかった。
おわり。