夢の羅列<名古屋キャンディ> 20180825
K-SMITHの名古屋店が閉店すると知り、夢の中で私は名古屋に行った。
店内でオーナーとしばらく話をして、それから何か電話でもかけようとしたのか、
私が一旦、外に出ると、そこへ宅配の人がやってきて、
「ちょうどよかった。荷物があります。ハンコください」
などと言うものだから、??と宛名を見ると確かに私宛の荷物であった。
ハンコはなかったが、私は首を傾げながらサインをして荷物を受け取った。
どうにも夢の中だったから、その非合理さを解明できず、まあそんなこともあるか、と思ったが、
しかし荷物はというと、なんだかブリキのバケツのフタばかり大小合わせて3枚であった。
なんだよこれ。
とはいっても私の荷物であるらしいから、捨てていくわけにもいかず、手にもって歩くのだが、
形と大きさが違うものだから、これが持ちにくいのなんのって、
一番大きな蓋は直径が約50センチほどあった。
これらが当たって歩くとカランカラン鳴った。
歩くとは、どこへ。
いや、私にもわからなかったが、しばらくすると書店に着いた。
店内では今日は何か有名なコミックの発売日らしく、混雑していて、
いわゆるオタク系の人たちであろうか、少し殺気立っていた。
コミックにもう興味のない私はフタを持ってカランカランとまたK-SMITH方向へと戻った。
すると、店の前に女性がいて、清掃関係か食堂関係か、あ、おそらく給食関係の様子であった。
私は店の前に置いたままにしていたもうひとつの荷物
━━なんだか折り畳みの簡易ベッドのような「荷物」━━
その荷物の隙間にこのカランカランを挟んでしまえと荷を解く作業を始めた。
なんとかうまく挟めたが、しかしこのベッドだかなんだか、タテが1メートル以上あるな。
しかもけっこう重いし、東京に送るにしても宅配では持っていってくれないのでは。
心配になった。
名古屋で荷物を受け取って、それをまた東京に送るというこの非合理、不合理、不可解、
そんな言葉が出てくる状況に私は陥っていたが、まあ夢だし、あまり深刻には考えていなかった。
ところが、この状況を根底から覆すことを私は思い出した。
あれ、オレは車で来ていたな。
そうなのだ。車で来ていたのだった。それなら話は早い。
これくらいの荷物ならオレの可愛いニッサンに軽く3個は積めるというもの。
よし、そうとなったら暗くなる前に出発しよう。
予定が決まれば行動は早いのだ。決まるまでが長いのだ。長過ぎるのだ。とその時、
「アンタ。これ食べな」
背後で声がした。
は?
振り返ると、そこに先ほどの給食関係のおばちゃんがまだ立っていて、私に何かを差し出した。
「これ食べていきな」
強引ではないが、断れない勢いがあった。
夢の中だからか、抗えない何かがあった。
おばちゃんは手に何かを載せて、直接、私の口に持ってきた。
なんだ?
ペンダントか。金の線で出来たペンダントトップか。
しかし光っている。
食べるものか?
金色の光の線を組み合わせた華奢なトップのような……、
そこまで認識をしたところでもう口に入ってきた。
硬度のある細い線が口の中でパリパリと砕けた。弾けた。そして溶けた。飴だった。
飲み込んだ瞬間にすべて理解した。これは光の飴であった。
おわり。
K-SMITHの名古屋店が閉店すると知り、夢の中で私は名古屋に行った。
店内でオーナーとしばらく話をして、それから何か電話でもかけようとしたのか、
私が一旦、外に出ると、そこへ宅配の人がやってきて、
「ちょうどよかった。荷物があります。ハンコください」
などと言うものだから、??と宛名を見ると確かに私宛の荷物であった。
ハンコはなかったが、私は首を傾げながらサインをして荷物を受け取った。
どうにも夢の中だったから、その非合理さを解明できず、まあそんなこともあるか、と思ったが、
しかし荷物はというと、なんだかブリキのバケツのフタばかり大小合わせて3枚であった。
なんだよこれ。
とはいっても私の荷物であるらしいから、捨てていくわけにもいかず、手にもって歩くのだが、
形と大きさが違うものだから、これが持ちにくいのなんのって、
一番大きな蓋は直径が約50センチほどあった。
これらが当たって歩くとカランカラン鳴った。
歩くとは、どこへ。
いや、私にもわからなかったが、しばらくすると書店に着いた。
店内では今日は何か有名なコミックの発売日らしく、混雑していて、
いわゆるオタク系の人たちであろうか、少し殺気立っていた。
コミックにもう興味のない私はフタを持ってカランカランとまたK-SMITH方向へと戻った。
すると、店の前に女性がいて、清掃関係か食堂関係か、あ、おそらく給食関係の様子であった。
私は店の前に置いたままにしていたもうひとつの荷物
━━なんだか折り畳みの簡易ベッドのような「荷物」━━
その荷物の隙間にこのカランカランを挟んでしまえと荷を解く作業を始めた。
なんとかうまく挟めたが、しかしこのベッドだかなんだか、タテが1メートル以上あるな。
しかもけっこう重いし、東京に送るにしても宅配では持っていってくれないのでは。
心配になった。
名古屋で荷物を受け取って、それをまた東京に送るというこの非合理、不合理、不可解、
そんな言葉が出てくる状況に私は陥っていたが、まあ夢だし、あまり深刻には考えていなかった。
ところが、この状況を根底から覆すことを私は思い出した。
あれ、オレは車で来ていたな。
そうなのだ。車で来ていたのだった。それなら話は早い。
これくらいの荷物ならオレの可愛いニッサンに軽く3個は積めるというもの。
よし、そうとなったら暗くなる前に出発しよう。
予定が決まれば行動は早いのだ。決まるまでが長いのだ。長過ぎるのだ。とその時、
「アンタ。これ食べな」
背後で声がした。
は?
振り返ると、そこに先ほどの給食関係のおばちゃんがまだ立っていて、私に何かを差し出した。
「これ食べていきな」
強引ではないが、断れない勢いがあった。
夢の中だからか、抗えない何かがあった。
おばちゃんは手に何かを載せて、直接、私の口に持ってきた。
なんだ?
ペンダントか。金の線で出来たペンダントトップか。
しかし光っている。
食べるものか?
金色の光の線を組み合わせた華奢なトップのような……、
そこまで認識をしたところでもう口に入ってきた。
硬度のある細い線が口の中でパリパリと砕けた。弾けた。そして溶けた。飴だった。
飲み込んだ瞬間にすべて理解した。これは光の飴であった。
おわり。