前回投稿分>プラスチックは天使か悪魔か 第一章 どんなプラスチックが有害か
今回は前章の続きで「環境ホルモンの摂取経路」について記してみたいと思う。
<一般的な摂取経路>
様々な環境ホルモンが身近にあふれていることは前章で紹介した通り。
あらためて例を上げると、
哺乳瓶・プラスチック製フォークとスプーン・使い捨てペットボトル・テイクアウト用容器
これらは体内に取り込まれやすいであろうことは直感的に気づくだろう。
また缶詰の内側が白や黄色っぽいコーティングをされているトマトやコーンなども危険だ。
(すべてのメーカーを調査した訳では無いがキッコーマン≒デルモンテは問題ない)
食品はpHが弱酸性であるものがほとんど、
要するに内部コーティングを食品の酸が僅かながら侵食しているはずなのだ。
前章で常温でも環境ホルモンは溶け出すと紹介した。
さらに酸が加わるのだから溶ける量が増えることは間違いない。
元々缶詰内のコーティングは缶詰の金属が酸で腐食されないようにするためのもの。
特にトマトやコーンは酸性度が高め。
国内メーカーはコーティング材料の対策が進んでいるようだが海外の得体の知れない商品は怪しい。
前章で紹介していないが台所製品にもプラスチックはあふれている。
大根おろしのおろし金(正確にはおろしプラスチック?)・ボウル・水切り網・まな板ならぬマナプラスチックなどなど。
これらで調理するときもpHが弱酸性の食材をのせて使用する。
ボウルに粉や食材・調味料を入れてガリガリとプラスチックをこすり取っている可能性がある。
マナプラスチックは使い終わった後、包丁で削った跡が見られると思う。
材質がポリエチレン・ポリプロピレン・ポリメチルペンテンなら環境ホルモンにかんしてセーフ。
だが削り取ったものをフライパンなどで高温調理すると、
ポリエチレンなどは100℃を超えた段階で有害物質に変わる。
ここで前回紹介したもので直接経口しないように思えるものに、
塩素系が含まれるプラスチック・ビニール・家具・筆記用具・ポリカーボネート製品・エポキシ樹脂
・収納ボックス・タッパー・衣類などがある。
小さいものを直接口に含むケースは幼児や幼い子供の誤食が考えられる。
でもそれだけではない。
<意外な摂取経路>
工場勤務の人や凝ったDIYをやっている人なら分かっていると思うが、
修繕したり加工するときに粉塵化、または気化した環境ホルモンを吸引する可能性が高い。
最近はテレビなどで紹介していることや比較的安価になったことで電動工具が増えている。
ノコギリの代わりになるジグソー、ヤスリがけが便利になるベルト式ヤスリなどなど。
これらを使って加工するときは保護メガネの他に防じんマスクを装着するべきだ。
DIYでも、なんなら屋外の風通しがよいところで作業したほうがよい。
またキッチンで調理中に鍋やフライパンの取手をうっかり焦がしてしまうケースがある。
そんなときは独特の嫌な臭いがキッチンに立ち込めるはずだ。
こんなときにも環境ホルモンや有害物質は気化した状態になる。
なので、その場に長居は禁物。
焼け続けるのを止めるときは、せめて口を乾いた布などで覆うことをおすすめする。
次に近づくのは十分に換気が終わってからにしたほうがよい。
繰り返しになるが現代社会は環境ホルモンに満ち溢れている。
<追伸>
最近の保温容器の内部にプラスチック部品が増えている。
フッ素コーティングなどと相まって水垢防止と保温効果の持続に貢献している。
ただし経年劣化したものはフッ素コーティングなど剥がれてしまう。
特に「クエン酸で洗浄」を推奨する商品もあるから酸で引っ剥がしている。
かく言う私というか家族もそんな保温ポットや湯沸かしポットを使っている。
一応家族に警告はしているが手軽さのせいで手放せないようだ。
私はお湯は必ず金属製のヤカンで沸かすようにしているが・・・。
冬場なら石油ストーブの上に必ずのせて、ほぼほぼ熱いお湯は手に入る用にしているのだが・・・
誰しも未来より目先のことしか見えないのは・・・ある程度致し方ないのだろう。
話を戻して、
これらの製品、特に保温ポット・ボトルの説明書には、
「水・氷・麦茶以外は入れないでください」
的な表記があると思う。
炭酸を入れれば破裂するのは分かると思うが注意が必要なのはスポーツドリンク。
これも入れてはまずい。
スポーツドリンクもpH2から4と酸性度が強い。
内部コーティングやむき出しになったプラスチックを腐食する。
入れがちだがスポーツドリンクを入れるのは誤った使い方に当たる。
スポーツドリンクはポリエチレン製の専用ボトルに入れることをおすすめする。
<余談>
プラスチック以外にも生活を便利にしている素材にグラスファイバーやカーボンファイバーがある。
工業製品を扱うケースでは軽く強度が高い便利な素材だ。
これらを加工するときにも保護メガネと防塵マスクが必須だ。
環境ホルモンとは関係ないが細かく砕けた場合ガラス繊維や炭素繊維が飛び散ることになる。
硬いため破片がうっかり目に入ったりすると眼科のお世話になることになる。
また粉塵になれば少なからず吸い込むことになる。
これらが経口したことで直接人体に害があるかどうかは未だ不明。
ただ、これらの製品は往々にしてプラスチック製品が付属している場合がある。
今加工しているのは、
「グラスファイバーやカーボンファイバーだから大丈夫」
と思わず用心に越したことはない。
次章では「環境ホルモンが及ぼすリスク例」または、
番外「台所のアルミ製品は天使か悪魔か」・「洗剤をしっかり落としてますか、洗剤は毒です」
いずれかの投稿を予定している。
<過去記事>
プラスチックは天使か悪魔か 第一章 どんなプラスチックが有害か
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