[写真は脈絡のないオマケ]
[はじめに]
子供の頃、今から半世紀ほど前に図書館で借りて読んだ本が未だに脳裏に焼き付いている。
タイトルはたしか、
「21世紀の世界」
表紙に描かれた絵には今でいうところの東京スカイツリーや都庁の様な建物が林立し建物の間を縫うように透明なチューブが何本か見えていた。
そのチューブの中には車や足元にある円盤に載った人物がいくつも描かれていた。
本の内容の詳細はさすがに覚えていないが21世紀の未来では交通渋滞がない移動を可能にする世界と記されていたと思う。
当時、雪国の田舎の村で過ごしていた私は交通渋滞なるものは分からず、
「そんなものか」
「でも楽に移動できるのはいなぁ」
と思っていた。
当時の私は小学校に行くのにも小高いぐらいだが一山超えてぐ~んと下り川を超えて30分だか45分ぐらいの道のりを歩いていた。
チューブがあってそれに入れば即小学校とはまさに夢の様な話だった。
でも21世紀に入って20年も経つというのに、あの「21世紀の世界」は夢のまた夢。
科学の進歩は速いと言われているものの個人的には、
「遅すぎる!」
そんな記憶があの初夢を見させたのであろうか、
[はつゆめ]
人はみな眼鏡のようなものをかけている。
眼鏡には必要な情報がすべて表示される。
と言うか脳の視覚野に直接情報が入ってくるので眼鏡に表示された情報を見ていると思い込んでいるだけ。
スマートスピーカーに語りかけるような事は必要ない。
頭に思い描けば眼鏡についている脳波測定器が内容を分析し知りたい情報を表示してくれる。
買い物をしているときは手に取った野菜などの値段や新鮮度を、
ついでに預金残高などとも照合し買い物かごに入ったものの価格は逐次更新されていく。
写真を撮るという行為も必要ない。
自分が見て脳の中で映像化したものは必要なものを選別しネットに配信してくれる。
暗い中で見た夜景や星空だってくっきりはっきり見える。
少し疲れるが動画だって頭で考えるだけでアップしてくれる。
ネット上の写真や動画も必要な時に見る事ができる。
情報は脳からアップロードし欲しいものは直接ダウンロードされるのでスマホやタブレットの様な端末すら必要ない。
今の歩きスマホの様に危険なことも少ない。
前を向いて歩いていても必要な情報のやり取りができるから。
危険が及びそうになったら脳に直接「危険」を知らせてもらえるからだ。
[さいごに]
繰り返しになるが子供の頃に見た「21世紀の世界」と比べて現在の何と遅れた世界だろう。
未だに自動車と言う普通の移動手段が存在し事故や渋滞といったマイナス要素を取り除けていない。
個人的には想像よりも100年は遅れている。
【最後まで戯言にお付き合い頂きましてありがとうございます。】
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