山づくりの達人を訪ねました3

2006年11月24日 | 授業&実習
11月21日(火) 13:00

我々は、出雲市にある出雲民藝館で山本さんと待ち合わせました。
実はこの出雲民藝館は、旧家である山本さんの敷地を利用して、山本さんの家を含めてできている施設でした。

  出雲民藝館

一歩山本さんの家に入ると、玄関には黒光りした太いマツの梁が見え、古くからの民家であり、名家であることがうかがえます。

まずは山本さんの森林経営について、話を聞きました。
大学を卒業し、後継者として経営に就かれたのは昭和54年。
山づくりは、おもしろいが奥が深い。そのことが20年やってみて初めてわかった。山づくりは、私の代1代でできるものではなく3代は必要である。いい山を作っておかないと、誰も跡を継いでくれない。だから今やらなければいけないことをしっかりやっているだけ。


  説明をされる山本和正さん
  帰りに目の前のお菓子をたくさん持って帰りました。すいません。

山本さんの経営方針
①高密路網の整備(林地を痛めないよう移動土量を少なく1.8m程度の道)
②優良材生産(苗木の選定・18年くらいまでに5m枝打ち)
③100年の森造りを目指した、100年後に残す木のペンキマーク法
 →残す木以外は現在売れるものを間伐・残す木は枝打ちも10m程度
④多様な森造り(有用広葉樹を残す、アスナロ(防腐防虫効果)の植栽)
  アスナロ:以前は境界木として植栽
といろいろな話を伺い、山本山林へ。

  作業路は林内作業車が通行できる程度
  切り盛り土量を少なくし林地を痛めない


  現在間伐中の現地

 出雲木材市場に出された山本さんの間伐材。出雲木材市場では、山本さんの出された木材は管理が徹底されており、出雲木材市場のブランド。
 出された木材にチョークで書かれており、実際に単価も他の木材より1.5倍くらい高値で取引される。


  100年まで残す木にマーク


  100年の森に最も近い67年生スギ・ヒノキ林


  伐採で空いた空間にはアスナロを植栽

お忙しい中対応いただきありがとうございました。


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1 コメント

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整枝作業・・・。 (卒業生 ( ̄∀ ̄*)ニヤリ☆)
2006-11-26 18:42:46
初カキコします。緊張するなぁ~(-ェ-o)ボソッ

山本さんは、良い計画・良い技術をお持ちですよね。
枝打ち時に、整枝(せいし)作業を行っているので、枝(節)が大きくならなくなり、品質向上につながると思います。

☆整枝☆
通常の枝打ち後、力枝の生長点の部分(20~30㎝)を切り落とすことにより、光合成量が限られてくるので、枝(節)が大きくなるのを抑制する。
よって、次回の枝打ち時に木へのダメージも少なく、巻き込みも早いので、品質向上につながる。

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