ある日、高校2年のとき同じクラスになった川崎くんから呉湾の汚染の調査に誘われた。宇井純の公害原論を読んだのはその後だったのだろうか。よく覚えてないがそれを機に水俣病のことを知った。
その川崎くんが民青に入っていたことはあとで知ったが、そもそも民青が何か当時の私は知らなかったのだが。
こんな水俣病をもたらす自民党政権、資本主義ってなんだ。ひどいじゃないか。そんな問題意識が私の中に生まれていった。
当時父や母と政治的なことを話したことはないが、小中高の時代を通じて父と母が選挙で自民党に投票することはなかったと思う。2人は小学校の教師で日教組の組合員だったし、自民党のことをよく言ったことはなかった。
いつだったか誰だったか、ある有名なプロ野球選手が“自分たちに野球をやらせてくれる自民党を支持します”と言ったことを軽蔑し罵っていた。
そういう家庭で育ったから、私は川崎くんと仲良くなっていったのだろう。