いつも通り慣れた道でのこと。
マンションの隣に古い墓地が在るのだが、その境界付近のトタンで出来た囲いが、妙に道路側に倒れているのを発見した。
そして、何気なく囲いの上の方を見上げると、白い煙が立ち上り、上空・・・と言っても、地上から3~4メートルだと思うが、その場所に、線香と思しき白い煙が滞空して雲の様な形を作っているのを発見した。
そんな状態になっているのを初めて目にした3号、さぞかし沢山の線香をお供えしたのだと思い、その空いた囲いの隙間から、中を覗いてみた。
中を覗いてみると、確かに線香の煙が立ち上っているのだが、人の気配というか姿が見えない。
なので、立ち去った後だと思い、墓地の角を曲がり、数歩進んだ所で異変が起きた。
何も感じなかったけど、風が吹いたのか、線香の煙の塊が、3号の頭からすっぽりと覆いかぶさってきて、しばらく歩いても、その臭いは、ずっと纏わりついていた。
”上の方で風が吹いて、建物の壁にぶつかって下に流れただけ”
と、考えるようにしたんだけど、夕食後、寝室に居ると、誰かに見られている感覚がしてしょうがない。
視線って、凄く離れていいても感じるじゃないですか?
それを感じるんですが、勿論、部屋には誰も居ない。
気持ち悪くて堪らないんですが、家族の手前、そんな事言えないわけで・・・
そんな気持ち悪い夜を過ごし、というか、熟睡しているんですが、翌朝、出勤(4階から1階へ)した時のこと。
自分のPCを立ち上げ、軽く、ネットサーフィンをしている時の事。
ミシィーーーーーー
っと、真上の天井で、何かがぶら下がるような音が鳴ったんです。
今まで、我が家では、一度も聴いたことが無い種類の音で、思わず見上げてしまいましたが、当然、何も見える訳ありません。
なので、気の所為と思うことにしてネットサーフィンに戻ったら、今度は、視線を感じるんですよ・・昨夜の。
オカシイなぁ、気持ち悪いなぁって思っていると、再び
ミシィーーーーーー
二度目の天井の音で確信した3号、音の震源地を真顔で見上げ
「あのさ、あんたの居場所は墓地なんだから、覗きなんて恥ずかしい事してないで帰ったら」
と、本音で言ってしまいました。
言ってしまったら、あら不思議!
恐らく信じて貰えないでしょうが、場の空気がスッキリしたことで、多分帰ったんだろうなぁって思うことにしています。
今でも、たまに通る道。
拡がっていた囲いは、何事もなかったかのように元通りになっています。
っていうか、本当に拡がっていたのかさえアヤフヤなんですが、確かに、元通りの今より、中を見渡せていたんですよね。
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