『まだお墓はなくてもいい』方こそ必見。お墓ができるまでの話⑥
by |2022-09-13 10:46:56|
これまでのお話はこちらから
お墓の影も形もないところからお話をスタートして、
場所が決まり、石が決まり、形が決まり……と
だいぶ具体的なところまでこぎつけてきました。
そろそろ、これらの記事の中でもお墓が完成しそうです。
前回は、お墓に彫刻する文字と、その見本を作成する工程について
お話させていただきました。
工場での加工は、お墓ができるまでの話③「『石』が『お墓』になるまで」でも
既にお話させていただきましたね。
水をかけ、圧力をかけ、御影石を磨きに磨きます。なめらかで美しく水を弾く、
まさに玉の肌のような美しい石肌に仕上げることで、汚れの付着や水の浸透を
低減するのです。
さて、そんな材料の加工が整ったら、いよいよお墓の工事開始です。
お墓はどんな構造をしているの?
巻石(外枠)を囲う
多くのお墓は、「ここから内側が仏様の世界ですよ」と分かるよう
巻石という外枠で囲まれています。
ただ単に石を置いてあるだけではなく、中に囲った土の重みで石が開いていかないよう、
内側をボルトと金具で固定しています。
往々にしてすぐ隣にも別の方のお墓が建っていますから、そちらを傷つけないように
丁寧な作業をすることも大切です。
納骨室
お墓はお骨を納める機能を有しています。
なので、お骨を入れるお部屋、納骨室をお墓の真下などに作る必要があります。
古いお墓の場合、土葬を前提としていたりして、納骨室がない場合もありますが、
最近はほとんどのお墓が、一部のパーツを動かすだけでお骨を納められるように
「お部屋」と「入り口」を備えています。
お墓の真下に納骨室がある場合、部屋の壁がお墓を支える役目も果たします。
直接目にすることは少ないですが、重要ですね。
また、関西の場合、お骨は土へ還るようにしていく習慣があるため、
納骨室の底は土のままになっています。
ところで……お墓の重さ、ご存知ですか?
この大きさで?ほんとに?ほんとです。凄いですよね。
地震への備え
大きな地震でお墓が倒壊、――新聞やニュースでの報道を覚えている方も
多いかと思います。
かつてのお墓は、本当に石を積み重ねるだけの構造をしていました。
ずれてしまわないよう、凹凸をつけて、接着剤も使われてはいましたが、
それでも年月の経過による接着剤の劣化、激しく地盤が動くような震災では
倒れてしまいます。
現在では、石に穴を開け、ステンレス製の棒を通したり、ゴムを挟んだりと
多用な耐震対策が講じられています。
もしもの時にお墓に何かあったら……作り手にとっても、それは怖いことです。
目地のコーキング
お墓がお墓の形になって、さあ安心。
……ではなく、最後に重要なのが目地のコーキングです。
石材と石材の隙間から水が浸透すると、サビの原因になりますし、
土が詰まれば草が生えてしまうこともあります。
なので、シリコンのコーキングを行い、水や汚れの浸透を防いでいます。
コーキングの色は石材に併せてグレーや黒を用いるため、
パッと見た時にも違和感がなく、美しさを損ねません。
さて、駆け足ではありますが、ざっとお墓の構造についてお話させていただきました。
このあとに仕上げのお掃除や、お墓が完成した後にどうしていくかというお話が
控えておりますが、ひとまず今はセメントやボンドが乾くまで、
そっとしておくことに致しましょう。
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