家屋を所有すると、毎年市町村から固定資産税が課されます。
その税額は、新築時の建築費を基に計算され、高額な建築費を用いて新築された家屋ほど高くなるのが通例です。
では、コンセント一個あたりの固定資産税はいくらでしょうか。
コンセントの固定資産税の目安をご紹介し、その税額の考え方をわかりやすく簡単にご紹介しましょう。
コンセントの固定資産税は、1個あたり78円程度と考えられる
はじめに、新築の家屋の固定資産税が計算される仕組みをわかりやすく簡単にご紹介します。
新築の固定資産税は、以下の流れで計算されます。
新築を取得すると市町村から調査員が訪れ、家屋調査を実施します。
家屋調査では家屋の各箇所がチェックされ、使用されている建材の種類や工法が記録されます。
家屋調査の結果に基づいて、各箇所に点数が付設されます。
付けられる点数は、高額な建材や長時間の労働を要する工法が用いられているほど高くなり、各箇所に付けられた点数は合計されます。
採点が完了しつつ合計点数が計算されれば、1点あたり1円に換算されます。
たとえば、その家屋の採点結果の合計が2,000万点であれば、2,000万円に換算されるといった具合です。
換算額に固定資産税の税率である1.4%を掛け算した額が、その家屋の新築時の固定資産税となります。
計算例を挙げると、換算額が2,000万円の家屋であれば、その1.4%の28万円が新築時の固定資産税です。
ただし、適用される軽減措置がある場合は、その額から一定の額を差し引いた額が最終的な税額となります。
以上が、新築の家屋の固定資産税が計算される流れです。
その後築年数が経過すれば、経過した年数に応じて固定資産税が減額されます。
ここで気になるのが、流れの2にある「調査結果に基づく採点」の採点基準です。
採点する基準が適当であれば、調査員によって採点結果にばらつきが発生します。
採点結果は最後に円に換算され、その額を基に固定資産税が計算されるため、採点基準が適当であれば税の公平性が保たれません。
これを理由に、採点基準は固定資産評価基準に則ります。
固定資産評価基準とは、総務大臣が定めた採点基準が記された手引書であり、各建材や各設備、各工法の採点基準となる標準的な点数が記されています。
そして、以下が、固定資産評価基準に記されている、コンセント1個あたりの標準的な点数であり、5,570点です。
各箇所の採点結果は最後に合計されつつ1点あたり1円に換算され、換算額の1.4%が新築時の固定資産税となります。
つまり、コンセント1個あたりの固定資産税は「5,570点=5,570円×1.4%=78円」と計算し、78円と考えることができるというわけです。
ちなみに、私が運営するサイト「固定資産税をパパッと解説」で公開するコンテンツ「固定資産税の調査でコンセントを隠すと節税になるって本当?」では、家屋調査でコンセントを隠せば節税効果があるか解説しています。
同コンテンツでは、より詳細なコンセントの固定資産税を計算する方法もご紹介中です。
コンセントの固定資産税にご興味のある方がいらっしゃいましたら、ぜひご覧ください。それではまた次回の更新でお会いしましょう。「わかりやすく解説 | 不動産のあいうえお」でした。