野球小僧

自主トレ

そろそろプロ野球選手の自主トレーニング(自主トレ)のニュースもぼちぼちと多くなってきました。今シーズンのスタートとなるこの時期、各選手は練習に明け暮れるようになりますが、シーズン中とは違って、不思議な練習を取り入れる選手もいます。野球とは何の関係もなく、その成果の真偽はともかく、新聞ネタにはなります。中には一般人がやったならば、変わった人というレッテルを貼られてしまいそうなものまであったりします。

そもそも自主トレは記録が残っている上では、1937年のオフシーズンに阪神タイガースがチームぐるみで行ったのが最初といわれています。この年はタイガースがライバルのジャイアンツのエース・沢村栄治さんを打つために2月終わりから3月にかけて約1週間の猛練習を行いました。しかし、猛練習の甲斐なく、この年の春季リーグでタイガースは沢村さんを打ち崩すせず、リーグ優勝することはできませんでした。ただ、この自主トレがこの年以降も根付き、プロ野球選手は毎年様々な自主トレをするようになりました。

さて、もう近年ではキャンプの最初に身体づくりはせず、いきなり実践的な練習に入ることが多いです。よって、キャンプ前に欠かせないのがトレーニングになります。このオフの期間に身体を動かさないと体重の増加は避けられず、キャンプで出遅れる原因にもなりえます。長いシーズンを乗り切るには身体を定期的に動かしておかないとならないため、本当の意味でプロ野球選手にオフはないのかもしれません。

とはいっても・・・というのが、珍トレです。

■陶芸 / 石毛宏典さん(元:西武ライオンズなど)
埼玉西武ライオンズ黄金期のリーダーだった石毛宏典さん。そのライオンズ黄金期の定番と言われていたのがオフシーズンに行う陶芸でした。ボールもバットも使わない練習ということでかなり不思議がられていました、自主トレ期間になると岐阜県土岐市にある窯元でろくろを回して、陶芸で集中力を鍛えていたいました。
ライオンズ黄金期と呼ばれる1986年~1994年までの9シーズン、石毛さんは毎年100試合以上に出場し、打率.260~.300、ホームラン15~20本、そして60打点前後を記録。その安定した成績はまるで機械のようでしたが、陶芸で精神統一を図った賜物なのかもしれないとのことです。

■護摩行 / 清原和博さん(元:読売ジャイアンツなど)
石毛さんと西武ライオンズ時代にチームメイトだった清原和博さんも精神トレーニングを重視した選手でした。それが将来につながったかどうかはともかくとして。読売ジャイアンツへFA移籍後、思ったような成績を残せなくなったことで追い込まれ、新たなトレーニングとして取り入れたのが最近ではおなじみの護摩行です。1999年のオフに行い、2000年のシーズンを迎え、キャンプ中にケガしたことで一軍復帰は7月までずれ込んだものの、肉体改造の成果もあってこの年から往年の打棒が復活。以来、毎年のように行うようになりました。この清原さんの好成績もあってか、その後プロ野球選手の間で護摩行が栄え、阪神タイガース・金本知憲監督や広島東洋カープ・新井貴浩選手らもオフシーズンに護摩行を行う選手として知られています。

始めた当時は珍トレと思われたことだと思いますが、現在ではさらに珍トレとして行われているものがあります。OBの選手たちは精神修行が多かったが、現役選手たちは元来野球には関係ないような器具やスポーツから見出しています。

■チワワ / 大田泰示選手(北海道日本ハムファイターズ)
ジャイアンツ時代の大田泰示選手が行ったトレーニング。プロ入り2年目のシーズンを終え、迎えたオフに自身の目標として挙げていたのが守備力の向上や下半身の強化。そのために行ったのがなんと愛犬のチワワとの鬼ごっこというトレーニングでした。一見すると意味不明なトレーニングではあるが、やり方としては元世界チャンピオンのボクサー・亀田興毅さんが行った鶏を追いかけるトレーニングと同じようなもの。2011年シーズンはプロ初安打をマーク。ただ、この年の出場試合数はわずか12試合。結局ジャイアンツでは芽が出ないまま、2016年オフにファイターズへとトレードされてしまいました。

■けん玉 / 駿太選手(オリックスバファローズ)
駿太選手も変わったトレーニングの経験者。2012年のオフに、膝をもっと柔らかく使うことで苦手の打撃成績を飛躍させたいという理由で、ヒザを使う遊びともいわれるけん玉をトレーニングのメニューに加えた。守備には定評のあった駿太選手のウィークポイントは打撃ですから。2013年のシーズン成績は、自己最多出場となる117試合に出場し、6月30日の対東北楽天ゴールデンイーグルス戦でプロ入り初ホームランを放つなど、ホームラン3本を記録。打率は.199と振るわなかったものの、一定の効果はあったようです。

■バレエ / 田中浩康選手(横浜DeNAベイスターズ)
田中選手が東京ヤクルトスワローズ時代の2011年オフに行ったトレーニングがバレーならぬバレエ。鋼鉄の筋肉を目指す野球界では、異色中の異色トレーニングですが、実際の狙いはインナーマッスルの強化です。実はバレエは腹筋や脚の筋肉など、インナーマッスルを鍛えないとできないスポーツ。実際にこのトレーニングの成果で体重は2kg増えましたが、体脂肪は3%も下がるというビルドアップに成功。シーズンに入ってからも打撃成績は前年よりも向上し、打率は2011年よりも2分近くアップの.274。華麗な守備でベストナイン、ゴールデングラブ賞のタイトルも獲得しています。

■生肉 / 福山博之選手(東北楽天ゴールデンイーグルス)
一番、奇怪なのは2016年に福山選手の「生肉トレーニング」。横浜DeNAベイスターズを戦力外になって以降、イーグルスでタフに投げていたピッチャーでしたが、自身初となるシーズン70登板を目指して体力面だけでなく、胃袋の強化をしたいという理由で、生肉や生ガキなど、シーズン中は体調を崩す恐れがあるため敬遠する生食をはじめ、さらには賞味期限切れのものまで食べるという食トレを敢行。科学的な根拠がないこともあり、その効果は不明なのですが、2017年の福山選手は65試合を投げて6勝7S。防御率は驚異の1.06を記録しました。この好成績が決め手となって、2017年のシーズンオフの契約更改では年俸が1億円を超えた。この際、報道陣には「増額分の年俸で七輪やガスバーナーを買って自分で肉を焼いて食べたい」と発言しています。

■餅つき / 川端慎吾選手(東京ヤクルトスワローズ)

2015年の首位打者も昨年は腰痛に泣かされ、2017年8月31日に椎間板ヘルニアを摘出手術。体幹を鍛えるメニューを増やし、逆シングルの体勢で負荷を掛けるなど実戦につながるメニューで、弾力ある餅のような「粘り腰」をつくるために餅つきを実施。地元後援者と年末年始で3度目(2018年1月13日時点)と慣れた手つきで、きねを大きく振りかざした。「走っても体幹がしっかりしているからか痛みはない。問題なくできていますね」。これだけを実施しているとは思えませんが。“餅つき大会”後、餅をファンに配ると、自らも「つきたてはおいしいですね」と笑顔で頬張っていたそうです。

2017-2018年のオフの珍トレも何があるのか、楽しみと言えば楽しみですが、話題のみならず結果も必要です。

コメント一覧

まっくろくろすけ
eco坊主さん、こんばんは。
今朝、サンデーモーニングでおなじみの張本勲さんが、広島東洋カープ・新井貴浩選手らが行った護摩行について、「野球と関係ないことして欲しくないわね」と言っておりましたが。

個人の目的があってのことですからね。

陶芸、けん玉、護摩行、チワワ、バレエ、生肉、餅つき・・・は野球とは関係ないので、アスリートでなくても大丈夫ですぞ。
eco坊主
おはようございます(*Ü*)ノ"☀

護摩行、チワワ、バレエ、生肉、餅つきはできないだろうな~
陶芸とけん玉だったらできるかも^^v
でもそれが結果につながるかどうかは不明だし。

えっ、お前はアスリートじゃないだろうって!!
はぃ、私の場合は自守トレ!です。
肩こり、腰痛、ドライアイの解消、そして体重、血圧、血糖値を下げて自分を守るトレ-ニングが必要なんです。

今、ハーゲンダッツ絶ちをやっていますよ~(笑)
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