ユリヤ:バトルでも 笑いのバトル 平和です
吉村:むっちゃ、すごいな!
ユリヤ:こいつよりは、すごいです
ボケ担当のユリヤさんが流ちょうな日本語で川柳を詠む。それを受けて、ツッコミ担当の吉村さんがユリヤさんの日本語力に大げさに驚く。
吉村:むっちゃ、すごいな!
ユリヤ:こいつよりは、すごいです
ボケ担当のユリヤさんが流ちょうな日本語で川柳を詠む。それを受けて、ツッコミ担当の吉村さんがユリヤさんの日本語力に大げさに驚く。
年末の風物詩の1つかも知れない「M-1グランプリ」。M-1グランプリとは通称「M-1」とも呼ばれ、吉本興業と朝日放送テレビ(ABCテレビ)が主催する「日本一の若手漫才師」を決める大会です。「優勝賞金1000万円」「決勝戦は全国ネットのゴールデン枠で生放送」「全国から参加者を募る」「他事務所の芸人の参加も認める」などの大規模な漫才のコンテストです。
この大会をきっかけにブレイクしたコンビも多く、たとえば、「サンドウィッチマン(2007年)」「トレンディエンジェル(2015年)」「錦鯉(2021年)」などがいます。2022年大会には、プロ・アマチュア合わせて史上最多の7261組がエントリーしています。
さて、そのエントリーのなかで大阪予選会(一回戦)に出場したのが、ウクライナ人女性のユリヤ・ボンダレンコさんと、日本人の吉村大作さんのアマチュア漫才コンビ「ウクライーニヤン」です。
練習を重ねた2分間のネタで、ユリヤさんが独学で学んだ「心の言語」という流ちょうな日本語で大作さんの質問に五七五の川柳で答え、「(日本人の印象について)素晴らしい。こいつ以外は素晴らしい」「(来日して驚いたことには)気づいたら 漫才してる。だまされた」などとボケ続けて笑いを取ったそうです。
ユリヤさんはウクライナで画家として活動。2022年3月にウクライナを脱出。ドイツを経由して6月中旬に来日。ベンチャー企業「ネクストエージ」(大阪市)の代表で、ウクライナの方にホームページ制作などを依頼する事業を行っている吉村さんと知り合ったのがきっかけでした。
ウクライナ問題を風化させてはいけないという思いと、「ニュースではウクライナの人たちの『哀』の部分しか伝わってこない。かわいそうという目線だけでは、ニュースの向こう側に生身の人間がいることが伝わらない気がしていました」(吉村さん)と、戦争体験などを伝える講演会活動に「笑い」の要素を取り入れ、同じように避難してきたエリザベータ・コロトコバさんと漫才トリオ「ウクライーニヤン」を結成し、今回は関西在住の2人のみで参加しました。
「私のふるさと、チェルニヒウはウクライナのいちばん北の町。ロシアやベラルーシとの国境に近いので、両方向から空爆を受けました」
ロシアの侵攻が始まってからサイレンの鳴り響かない日はなく、地下室に身を潜めながら、ときどき外に出てみると道路には焼け焦げた戦車が横たわり、爆撃の火炎で夜空はまるで昼間のように明るかったそうです。そして恐怖を感じ、国外脱出を決意しました。しかし、ユリヤさんの両親は残ることを決めたため、別れの日は胸が張りさける思いだったそうです。妹さんが暮らすドイツに向かう途中、4ヶ月前に結婚したばかりの旦那さんは軍に召集されてしまったそうです。
「この先、どうしたらいいのか」と途方に暮れたユリヤさんは、「2015年にラジオで、東日本大震災で被災した人たちのことを知りました。家や愛する人を失っても、ゼロから人生を立て直した人たちがいたことに感銘を受けました」という思いがあり、「いつか行ってみたい、暮らしてみたい」と、遠い日本に思いを馳せながら、独学で日本語を学び、俳句を勉強してきていたこともあって来日しました。
大阪でコンサルタント業を営む吉村さんは、ウクライナの方たちの支援活動に関わっており、日本で仕事を探すユリヤさんとSNSで知り合うと、画家が本業ということで、デザイン会社を引き合わせたのがきっかけだったそうです。
「悲しみ以外の感情を共有できれば、もっとウクライナの人を身近に感じてもらえるんじゃないかと思ったんです。それでユリヤに『ウクライナのことを伝える講演をしよう、そのなかに笑いを、漫才を取り入れよう』と提案しました」(吉村さん)
「最初は、私が日本語で、日本の人を笑わせることができるのか、わかりませんでした。でも、浅草で本物の漫才を見て、すごく面白かった。私もやってみようと思いました。もっと日本の人と仲よくなれる気がしました」
そして、相談を重ねるなかで吉村さんは、M-1挑戦を思い立ったそうです。
「1人でも多くの人に、ウクライナへの関心を持ってもらいたいからです。そのためにも、M-1の1回戦はなんとか突破したい」(吉村さん)
ユリヤさんには、漫才、M-1挑戦をつうじて日本の方々に伝えたいことがあるという。
「ニュースのなかでは、たとえば『1000人犠牲になりました』と数字が強調されますが、それぞれの人については報じられないし、皆さんも考えない。でも、皆さんと同じように夢を持って生きていた人、一人ひとりが生を失い死んだことを忘れないでください。ウクライナの戦争はウクライナだけの問題ではありません、世界の問題。悪を許さないでください。そして慣れないでください」
今のところ、幸いにもユリヤさんのご両親と旦那さんは無事が確認されているそうです。
「戦争が怖くて泣いてばかりの私のことを母はとても心配していた。だから、両親や夫には、こうして私の笑顔を見せてあげることが、いちばん大切だと思っています」
何度も練習を重ね、人前で漫才も披露してきました。
「ぶっちゃけ、一回戦を突破できるか否か、瀬戸際だと思います。正直、僕次第です。僕のほうが度胸が足りなくて、セリフが飛んでしまうこともあって」(吉村さん)
「吉村さん、いっつもすごく緊張しています。私、こう言いました。『吉村さん、ここはあなたの国・日本です。セリフはあなたの母語・日本語です。どうしてそんなに緊張していますか?』って」
ウクライナにも漫才的なスピーキング・コメディーというものがあり、ウクライナ人も良い笑いのセンスを持っているそうです。
残念なことに結果ウクライーニヤンは一回戦を突破できませんでしたが。
100組近くのアマチュアの中ではベストという、「ナイスアマチュア賞(一回戦でMCが印象に残ったと判断したアマチュアを対象にしたもの。副賞としてオリジナルTシャツが進呈され、ネタ映像がYouTubeにて公開)」を受賞しました。
「戦争があって私が本当に心から笑うことができるかわかりませんでしたが、漫才をしながらリラックスし、また新しい目的とか夢を見ることができました」
「(家族と離れている状況は)もちろん寂しいです。毎日連絡しています。『M-1』がどんなコンテストかは知らないですが・・・」
本日も私のブログを読んでいただき、ありがとうございます。
今日はどのような一日になるのでしょうか。または、どのような一日を過ごされたのでしょうか。
その一日でほんの少しでも楽しいことがあれば、それを記憶にとどめるように努力しませんか。そして、それをあとで想いだすと、その日が明るくなる、それが元気の源になってくれるでしょう。
それを見つけるために、楽しいこと探しをしてみてください。昨日よりも、ほんの少しでも、いい一日でありますようにと、お祈りいたしております。
また、明日、ここで、お会いしましょう。
今日はどのような一日になるのでしょうか。または、どのような一日を過ごされたのでしょうか。
その一日でほんの少しでも楽しいことがあれば、それを記憶にとどめるように努力しませんか。そして、それをあとで想いだすと、その日が明るくなる、それが元気の源になってくれるでしょう。
それを見つけるために、楽しいこと探しをしてみてください。昨日よりも、ほんの少しでも、いい一日でありますようにと、お祈りいたしております。
また、明日、ここで、お会いしましょう。