現在、新型コロナウイルス感染症の影響やアフリカ、南アジア、南米地域でのバッタによる蝗害、そして、世界的な人口増加問題もあり、食料資源をいかに持続的に確保するかが大きな社会的課題になっています。
海洋汚染にともなう海洋資源の減少、牛や豚などの家畜を育てるには、大量の飼料や水が必要となり、排泄物などから多くの温室効果ガスが排出されるという問題もあります。
一方で昆虫はタンパク質が豊富ながら、飼料や水を必要とせず、温室効果ガスの排出も少なく、栄養価の高さと環境への負荷の少なさから、2013年には国連食糧農業機関(FAO)が昆虫食を推奨する報告書を発表。欧米では昆虫食を扱うベンチャーが多数起業し、関心も高まっているようです。
昆虫食といえば、約20年以上も前に中華人民共和国広東省の広州市に近い、仏山市に出張した際にローカルレストランで「ゲンゴロウ(だと思っています)」を食べたことがあります。お皿に山盛となったものでして、連れていかれたレストランであるので断るのも悪いと思い、1匹だけは口にしましたが、正直、美味しいとは思えませんでした。ちなみに、ゲンゴロウはアジア地域で広く食用にされており、日本でも昔は「君候の食べ物」と珍重されたそうです。
さて、信州の昆虫食4大珍味と言われているのが、「イナゴ」「さなぎ(蚕)」「蜂の子」「ザザムシ」です。
昆虫食は農業生産や地理的特徴と関わりが強く、イナゴは田んぼの害虫ですし、蚕のさなぎは養蚕業の廃棄物、蜂の子は山間地域のタンパク源、ザザムシは天竜川水域に生息するトビゲラの幼虫です。どれも、簡単な料理法で、佃煮や唐揚げなどで食べられています。私は好んでどころか食べませんがスーパーなどで売られており、気軽に購入することが出来ます。
また、諏訪湖畔の売店では、ソフトクリームにイナゴを刺した「イナゴソフト」というのもあります。夏になりますと、信州各地で売られていて、見た目はちょっとグロですけど人気があるようです。
私は蜂の子は食べたことはあります。蜂の子は、佃煮でご飯にかけても美味しいです。ただ、高価なものですので、気軽には購入することはできません。ほかは、食べたことはありませんが、イナゴは佃煮や塩での素揚げも美味しいらしいです。
ちなみに、昆虫食は良質なタンパク質が鳥のささみと同様に含まれているとか、人の健康に必要な、ビタミン、ミネラルが豊富に含まれているなど、アンチエイジングや美容にも効果があるものが少なくないそうです。だからといって、その辺にいる昆虫を捕まえて、むやみやたらと食べることはお勧めできません。
さてさて、「Go Toキャンペーン」の1つの「Go Toトラベル」が2020年7月22日から始まりました。長野県内には46箇所の「道の駅」がありますが、その約80%の場所で昆虫食の関連商品を売っているとのことで、観光で長野県にお見えになる方に、信州の昆虫食を知っていただき、自己判断でお試しを。
まだ、日本国内では「風変わりなもの」「キワモノ」「ゲテモノ」などとして普及していない昆虫食ですが、遠くないうちに普通に食べなければならない日が来るかも知れません。
新型コロナウイルスによってお亡くなりになった方々のご冥福をお祈りするとともに、罹患された皆様に心よりお見舞い申し上げます。また、日々新型コロナウイルスと戦っている医療関係など、私たちの命と生活を守るために働いてくださっている関係者の方々に、心からの敬意と感謝いたします。
どうか、みなさまとご家族、関係者の方がご健康であっていただければと思っております。1日でも早く流行が終息の方向に向かうことを願っております。
私のブログにお越しいただいてありがとうございます。また、明日、ここで、お会いしましょう。