2018年もあとわずかになった今日この頃ですが、スポーツニュースを観ていますと、読売ジャイアンツに新外国人選手候補、阪神タイガースに元・中日ドラゴンズのガルシア選手の獲得の話とかがいまだにありますが、いったいどうなっているのか、不思議に思えます。
というのも、1球団の支配下選手登録は最大70人だからなのです。そもそも、支配下選手登録は日本野球機構(NPB)に所属するプロ野球の球団が特定の選手との間で排他的かつ独占的に契約を結べる状態であることを各リーグに届け出ることをいいます。一般には一軍と二軍を合わせた、1チームに所属する全選手のことを意味します。
この支配下選手登録されていなければ、一軍の公式戦には出場することは出来ず、もちろんオールスターゲーム、プレーオフ、日本シリーズに出場することが出来ません。1965年にドラフト制度が導入されてから、各球団の支配下選手は最大60人とされていましたが、実際は練習生と称してドラフト前の囲い込みや、ドラフト外入団の制度を利用して契約を有利に運ぼうとすることがあったため、1991年のドラフトからドラフト外による入団は、海外の学校に在籍するなど特別な事情のある一部の学生について特例で承認された場合を除いて禁止され、その代替措置として1球団の支配下選手を最大70人としました。もちろん、球団間でトレードが実施される場合には前球団の支配下選手登録が抹消され、新球団で支配下選手登録がされることになります。
さて、2014年以来、4年振りのセ・リーグ制覇を目指した2018年のジャイアンツですが、終わってみれば67勝71敗5分の借金4に終わり、4年連続の優勝を逃し、広島東洋カープの3連覇に貢献しました。それでも、3位に食い込み、クライマックスシリーズには駒を進めたものの、ファイナルステージでは1勝もできず、カープの日本シリーズの進出にも貢献しました。結果、3年間で一度もリーグ優勝を果たせなかった高橋由伸監督は辞任に追い込まれ、来季からは原辰徳新監督となりました。
その来季に向けて、ジャイアンツ貪とも言える補強を続けています。ドラフト指名はもちろんのこと、FAではカープの丸佳浩選手と埼玉西武ライオンズの炭谷銀仁朗選手のW獲り。さらにはオリックスバファローズを自由契約となった中島宏之選手、新外国人選手としてMLBで今季ホームラン20本のビヤヌエバ選手も補強。元・シアトル・マリナーズを退団した岩隈久志選手まで加入が決まり、さらには、新守護神候補としてライアン・クック選手(シアトル・マリーナーズ)の獲得調査に動いているとかとか。
オフに行われた戦力整理は、毎年のことながらかなりドラスティックなものです。杉内俊哉さん、西村健太朗さん、山口鉄也さんとチームを支えてきたベテランが一度に3人も引退。さらに脇谷亮太さんや寺内崇幸さんらが戦力外となって引退を決め、橋本到選手はトレードで移籍。アルキメデス・カミネロ選手、ケーシー・マギーさん、そして上原浩治選手がいったん自由契約となりました。
退団選手(15人)
杉内俊哉投手(現役引退)
西村健太朗投手(現役引退)
山口鉄也投手(現役引退)
寺内崇幸さん(戦力外→現役引退)
脇谷亮太さん(戦力外→現役引退)
青山誠さん(戦力外)
篠原慎平さん(戦力外)
廖任磊選手(戦力外→埼玉西武ライオンズ)
河野元貴さん(戦力外)
中井大介選手(戦力外→横浜DeNAベイスターズ)
辻東倫さん(戦力外)
橋本到選手(トレードで東北楽天ゴールデンイーグルスへ)
上原浩治投手選手(自由契約→再契約)
アルキメデス・カミネロ選手(自由契約)
ケーシー・マギーさん(自由契約)
新入団選手(12人)
高橋優貴選手(ドラフト1位)
増田陸選手(ドラフト2位)
直江大輔選手(ドラフト3位)
横川凱選手(ドラフト4位)
松井義弥選手(ドラフト5位)
戸郷翔征選手(ドラフト6位)
丸佳浩選手(カープからFA)
炭谷銀仁朗選手(ライオンズからFA)
中島宏之選手(バファローズ自由契約)
岩隈久志選手(マリナーズ退団)
クリスチャン・ビヤヌエバ選手(元パドレス)
上原浩治投手選手(自由契約→再契約)
うーん、よくよく数えてみればこんなに退団者がいたとは驚きです。実際にはシーズン途中でいなくなってしまった方もいましたし・・・その実態は不明ですが、計算上は、まだ退団者の方が多いということですね。