読売ジャイアンツは元;中日ドラゴンズ国際渉外担当の友利結さんと、来シーズンから編成本部海外スカウト担当として契約したことを発表しました。
大塚淳弘球団副代表編成担当は、「(友利氏が中日時代に獲得した)ロドリゲスもそうですし、マイナーでくすぶっている選手を引っ張り出してうちで育てたい。将来的には外国人もうちで育成したい」と期待しています。
原辰徳監督が、「なかなか外国人が機能しなかった」と日本シリーズ敗退後にコメントしていましたが、外国人補強を強化するために取った手段が、今シーズンでドラゴンズで国際渉外担当を務めた友利さんを招聘することでした。
友利さんは現役時代、西武ライオンズ、横浜ベイスターズ、中日ドラゴンズ、MLBボストン・レッドソックスのマイナーでプレー。引退後はレッドソックス、ベイスターズでピッチングコーチを担当。2014年からはドラゴンズでピッチングコーチ、国際渉外担当を務めていました。
(みどりいろのTシャツが友利さん)
米国、中南米に幅広くパイプがあり、特に前監督だった森繁和さんの右腕として新外国人選手発掘に手腕を発揮。ドミニカ共和国出身で今シーズン、最優秀中継ぎ投手に輝いたロドリゲス選手や8勝を挙げたロメロ選手らの獲得に携わってきています。
ジャイアンツの狙いはズバリ、友利さんの中南米ルート獲得でしょう。
ジャイアンツは数年前に広島東洋カープを退団した編成部国際業務課スタッフを獲得しようとしたようですが実現に至らず、今回の友利さんのドラゴンズ退団は渡りに船状態だったと思えます。
そもそも、ジャイアンツはロドリゲス選手をこのオフの補強の目玉にしていました。ロドリゲス選手の年俸は今シーズン推定7000万円。コストパフォーマンスに優れており、ドミニカを中心にした中南米ルートはドラゴンズの独壇場で、他球団は後手に回っていた状態でした。
そんな状況もあり、友利さんの退団はファンからしてみても不安を感じるところです。埼玉西武ラインズに復帰する松坂大輔選手が、「森(前SD)さんとデニーさんが退団したので、僕もいちゃいけないな」と言って退団しましたが、松坂選手よりも森さんや友利さんが退団したことの方がよっぽど痛いです。
ただ、そうは言っても中南米ルートとか言っても、そんなものがたくさんあるとは思えませんし、特定の人だけのものではないはずです。
もちろん、現地にコーディネーターがいるはずですし、そのコーディネーターだって取引先が多くればそれだけ商売になりますから、極論としては、獲得したいと思える選手の目利き次第だと思います。実際に、有望と思って獲得したものの、日本で使ってみたらダメだったというケースもありますから。
ともかく、与田監督の目利きがどうだったのかは、今回の契約に至ったルイス・ゴンザレス選手とモイゼス・シエラ選手の働き具合で答えが判明するでしょう。
野球の神様、どうか、読売ジャイアンツの外国人選手よりも活躍するようにお願いします。(-人-)