私たちがよく耳にする確率といえば、天気予報での「降水確率」です。
降水確率とは、その文字のまま、ずばり雨が降る確率を意味しており、気象庁では次のように定義しています。
■予報区内で一定の時間内に降水量にして1mm以上の雨または雪の降る確率(%)の平均値(%の下一桁は四捨五入)
■降水確率30%とは、30%という予報が100回発表されたとき、その内のおよそ30回は1mm以上の降水があるという意味
降水確率は、しばしばその地域で雨の降る「面積」や「時間の割合」と誤解されがちですが、雨の降る「確率」であることに注意が必要となります。
たとえば「降水確率50%」というのは、気象庁の定義では、「50%という予報が100回発表されたときに、そのうちの50回は1mm以上の雨が降る」ということです。つまり、「過去に同じ気象条件が100回あったとして、そのうち50回で1mm以上の降水があったら、降水確率は50%となる」ということです。
さらに、予報区域で一定の時間内に1mm以上の雨が降る確率の「平均値」ですから、予報区域内でも雨が降らない場合もあったりします。ですから、降水確率0%であったとしても、この場合は、降水確率が5%未満となっていますので、まったく雨が降らないわけではないのです。逆に、降水確率100%であったとしても、降水確率96%~100%ですから、雨が降らない可能性もあるのです。
さて、2021年3月26日に政府の地震調査研究推進本部から、強い地震が起こる「確率」を示す「全国地震予測地図2020年版」が公表されました。
これは、30年以内に地震に見舞われる確率が「0.6%~3%」で「やや高い」、「3%以上」で「高い」とされています。公表された地図では、日本中が高確率になっています。
こちらの確率も正直よくわかりませんが、説明では、「2020年から30年間に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率」を示したもので、確率は、「その場所で地震が発生する確率」ではなく、「日本周辺で発生した地震によって、その場所が震度6弱以上の揺れに見舞われる確率」です。
地震動予測地図は最新データに基づいて作成されていますが、地震計が設置されたのは明治時代以降の約100年間。使用できるデータには限りがあるため、不確実さが残ります。これは、降水確率については、さらに歴史は浅く、気象観測所が開設されたのは同じ明治時代ですが、降水確率予報が開始されたのは1986年(東京地方のみ1980年から)であって、どちらも地球の歴史、人類に歴史から見れば短期間の観測データしかありませんが、しかし、観測データは日々増えていき、データを分析してより精度を高めています。
日本で過去200年間に大きな被害を起こした地震は、海溝型地震は20年に約1回、陸域の浅い地震は10年に約1回起きています。自分の地域で最近地震が起きていないからといって安心はできません。日本国内で相対的に確率が低い地域でも、油断は禁物です。
雨も地震も、どちらも、身を守るためには日ごろからの心構えと備えだと思います。
今日も、私のブログにお越しいただいてありがとうございます。
今日がみなさんにとって、穏やかで優しい一日になりますように。そして、今日みなさんが、ふと笑顔になる瞬間、笑顔で過ごせるときがありますように。
どうぞ、お元気お過ごしください。また、明日、ここで、お会いしましょう。