阿知羅拓馬選手は、中日ドラゴンズに所属する大阪府出身の現役プロ野球選手です。ポジションはピッチャーです。
入団6年目にして、今季2度目の先発でプロ初勝利を挙げた、ドラゴンズにとっては救世主となって欲しいピッチャーです。
出身地は大阪府ですが、実際には宮崎県内で生活していて、中学校時代は宮崎情熱ボーイズ(現在の宮崎西部ボーイズ)に所属し、2007年に日本代表チームで第18回世界少年野球大会で優勝を経験しています。
高校は岐阜・大垣日本大学高校へ進学。二年時の夏にエースとなりましたが選手権岐阜大会三回戦で県岐阜商高に敗れています。二年秋に右股関節痛を発症し、秋季大会には登板できませんでしたが、明治神宮野球大会高校の部決勝で神奈川・東海大相模高戦の9回に実戦復帰を果たし、10-9のスコアで逆転勝利での優勝に貢献しました。翌2010年の第82回選抜高等学校野球大会に出場し、ベスト4まで進んでいます。
高校卒業、JR東日本へ入社し、在籍3年間で(NPB球団との交流戦含む)公式戦通算14試合に登板して、41イニングを投げましたが、社会人野球日本選手権大会や都市対抗野球大会の本大会には登板がありませんでした。
そして、2013年NPBドラフト会議で、ドラゴンズから4巡目で指名。契約金4,500万円、年俸900万円(金額は推定)の条件で入団しました。
プロ入り後の2014年には、一軍公式戦への登板機会がなく、ウエスタン・リーグ公式戦で10試合、防御率10.64という成績であり、契約交渉ではNPBの減額制限(25%)が適用され、推定年俸675万円で契約を更改しました。
2015年には、ウエスタン・リーグ公式戦で14試合0勝1敗、防御率8.40と振るわず、一軍登板もありません。シーズン終了後の契約交渉では、前年に続いて減俸制限を適用され、推定年俸507万円で契約を更改しました。
2016年には、ウエスタン・リーグ公式戦26試合7勝3敗、防御率1.51という好成績を残しました。一軍公式戦でも、4月27日の対横浜DeNAベイスターズ戦の7回裏に初登板し、救援登板13試合で防御率2.51をマーク。シーズン終了後の契約更改は入団以来初めての年俸増額(推定800万円)で契約を更改しました。
2017年には、ウエスタン・リーグ公式戦24試合9勝3敗、防御率2.10、勝率.750という成績で最優秀防御率と最高勝率のタイトルを獲得し、日刊スポーツのウエスタン・リーグの努力賞や、2年連続の優秀選手賞も受賞しました。しかし、一軍では4試合の登板にとどまりましたが、10月4日のベイスターズ戦で初先発し、7回2失点と好投しました。
2018年は、右肩を痛めた影響などで、一軍公式戦での登板機会はありませんでした。ウエスタン・リーグ公式戦では、18試合2勝5敗1S、防御率5.13と振るわず、シーズン終了後には推定年俸700万円(前年から100万円減)で契約を更改しました。
入団6年目にして、ようやくプロ1勝目を挙げた阿知羅選手。全国で10人ほどしかいないとされる珍名さんです。
その他にも、プロ野球で主な珍名現役選手は次のような選手がいます。
筒香(つつごう)/ 横浜DeNAベイスターズ : 約10人
嘉弥真(かやま)/ 福岡ソフトバンクホークス : 約40人
塹江(ほりえ)/ 広島東洋カープ : 約40人
赤見内(あかみない=銀次)/ 東北楽天ゴールデンイーグルス : 約40人
二保(にほ)/ 福岡ソフトバンクホークス : 約70人
折下(おりした)/ 読売ジャイアンツ : 約80人
与那原(よなはら)/ 読売ジャイアンツ : 約100人
宗接(むねつぐ)/ 千葉ロッテマリーンズ : 約100人
国場(こくば)/ 埼玉西武ライオンズ : 約120人
戸柱(とばしら)/ 横浜DeNAベイスターズ : 約150人
井領(いりょう)/ 中日ドラゴンズ : 約150人
安楽(あんらく)/ 東北楽天ゴールデンイーグルス : 約150人
下水流(しもずる)/ 広島東洋カープ : 約300人
もっと活躍して、「どちらの阿知羅さん」ではなく「ドラゴンズの阿知羅さん」で全国区になって欲しいです。