そういえば、昨年、世の中を騒がした統一球はWBC(ワールドベースボール・クラッシック)対応で野球の国際化への対応でした。
それとほぼ同時期にボールカウントについても「ストライク→ボール」から「ボール→ストライク」の順に変えました。
その後、「デッドボール」も「ヒット・バイ・ピッチ」とコールされるようになり、徐々にではありますが、野球がベースボールへと姿を変えつつあります。
日本に野球が伝わって140年近くになります。
その間、いろいろと変化はあったとしても「ストライク・ボール」については、ほぼ一貫して「ストライク→ボール」の順でコールされてきたのが日本です。
いくら、国際化と言っても140年もの歴史を作ってきた伝統と言うものを簡単に切り替えてしまうのは、何だか軽すぎて変な感じがします。「野球」はあくまでも「野球」であって、基本ルールは同じであるとしても「ベースボール」と異なって育ってきています。
でも、今後、国際大会へ多く参加していくことが必要であれば、それに対応する必要があると考えます・・・だけど、そうだとしても、対応がよく判りません。
例えば「フォアボール」は海外では通じません。国際的には「base on balls(ベース・オン・ボール)」か「walk(ウォーク(一塁へ歩く)」と言います。
また、素晴らしいプレーをしたとしても、決して「ファインプレー」とは言いません。「nice」、「great」や「excellent」というのが正解だそうです。
「2ベースヒット」や「3ベースヒット」も「double」や「triple」という表現になりますので、これらほとんどを変えて行かなければなりません。
他にも次のように日本で使われている和製英語用語と海外で使われている用語との違いがあります。
「ランニング・ホームラン」 = 「inside-the-park home run」
「エンタイトル・ツーベース」 = 「automatic double」
「連続ホームラン(アベックホームラン)」 = 「back-to-back home runs」
「勝ち越しの2ベースヒット」 = 「go-ahead double」
「勝ち越しランナー」 = 「go-ahead runner」
「サヨナラゲーム」 = 「walk-off game」
「サヨナラ勝ち」 = 「walk-off win」
「サヨナラ負け」 = 「walk-off loss」
「サヨナラホームラン」 = 「walk-off homer」
「サヨナラ3ランホームラン」 = 「walk-off three run homer」
「サヨナラヒット」 = 「walk-off single」
ほんの一部だけを見直して「国際化」というのは時期尚早ではないでしょうか。