陸上の2024年パリオリンピック・マラソン日本代表を決める「マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)」が2023年10月15日に大雨のなかで、東京・国立競技場発着で行われました。
男女とも上位2人が代表権を獲得(3位は選考対象選手)という条件で、
男子は
小山直城選手(2時間8分57秒)
赤崎暁選手(2時間9分6秒)
女子は
鈴木優花選手(2時間24分09秒)
一山麻緒選手(2時間24分43秒)
が内定しました。
レースを面白くしたのは、このレースが130回目のマラソン出場の川内優輝選手。
一部では「魂の大逃げ」とも言われたようにスタートからトップを独走し、一時期は2位に約200m/約40秒の差をつけたのですが、35kmあたりで追いつかれ、以降もトップ集団で粘ったのですが残念ながら4位でフィニッシュでした。
川内優輝選手(2時間09分18秒)
それでも川内優輝選手らしく、「今日はもう悔いがないです。自分の力を出し切って結果的には上の3人に負けたので、そこはもうしょうがないと思います」とさわやかなコメント。
また、独走した理由については、「ただ集団の中で、見えない位置で『川内走ってたのかな、走ってないのかな』というのはつまらない。しっかりといい見せ場というか自分の得意の走りをしたいなと思っていました」「本当に楽しかったです」
「ここ最近ついていって落ちていくレースとか、そんなことばっかりだったけど、『とんでもない』って。海外ではボストンマラソンで最初からぶっ飛ばした。そういうレースを長らくやってなかったので、このMGCという舞台で『お、川内頑張ってるじゃん。36歳やってるじゃん』という走りが見せられてよかったです」と、これまた川内優輝選手らしいコメントでした。
さらに、「漫画の中の主人公みたいな気持ちで、先頭突っ走ってましたから。昨日までずっとマラソン漫画の『奈緒子』を読んで、突っ走るシーンを読んでたんで。ああ、おんなじだと思いながら走っていました」「飛び出すつもりはなかったんですけど、会う人会う人、コーチも選手も『川内君、今日の天気だったら飛び出すんでしょ』というので、じゃあ飛び出してやろうじゃないかと。煽られた感じですね」でした。
さて、私が注目していたのは長野県関係の選手でもある、男子は佐久長聖高校出身で東京オリンピック(2021年)6位入賞の大迫傑選手と、女子は茅野市出身で2023年3月の東京マラソンで日本人2位を記録した細田あい選手。両選手とも2位とは5秒差、7秒差での3位でフィニッシュする健闘を見せましたが、このレースでの代表内定はなりませんでした。
大迫傑選手(2時間09分11秒)
細田あい選手(2時間24分50秒)
大迫傑選手は終盤まで2位集団で機をうかがっていましたが、惜しくもおよばずMGCで2大会連続の3位。
細田あい選手は33kmあたりまで一山麻緒選手にもぴったりと付いて先頭争いをしていたのですが、34kmくらいに離され、36km過ぎには鈴木優花選手、加世田梨美選手にも抜かれて4位に。しかし、ここから粘りを見せて38kmで加世田梨美選手を抜き返し、2時間24分50秒で3位でした。
さてさて、もうひとつの注目は3位でフィニッシュした大迫傑選手がフィニッシュライン近くのトラックに長い時間残っていたこと。
どうやら大迫傑選手が待っていたのは、2時間16分51秒でフィニッシュした早稲田大競走部の後輩にあたる高田康暉選手(43位)。寒さも感じられる中、自らのタオルをかけてねぎらう姿に、X上では感動したファンのコメントが並んだ。
MGCではオリンピック出場内定選手に注目が行きがちですが、今回はフィニッシュ後に最大の見せ場があったような気がします。
本日も、拙文最後までお読みいただきありがとうございます。
皆さまにとって、今日という日が昨日よりも特別ないい日でありますようにお祈りいたしております。
また、明日、ここで、お会いしましょう。それではごめんください。
男女とも上位2人が代表権を獲得(3位は選考対象選手)という条件で、
男子は
小山直城選手(2時間8分57秒)
赤崎暁選手(2時間9分6秒)
女子は
鈴木優花選手(2時間24分09秒)
一山麻緒選手(2時間24分43秒)
が内定しました。
レースを面白くしたのは、このレースが130回目のマラソン出場の川内優輝選手。
一部では「魂の大逃げ」とも言われたようにスタートからトップを独走し、一時期は2位に約200m/約40秒の差をつけたのですが、35kmあたりで追いつかれ、以降もトップ集団で粘ったのですが残念ながら4位でフィニッシュでした。
川内優輝選手(2時間09分18秒)
それでも川内優輝選手らしく、「今日はもう悔いがないです。自分の力を出し切って結果的には上の3人に負けたので、そこはもうしょうがないと思います」とさわやかなコメント。
また、独走した理由については、「ただ集団の中で、見えない位置で『川内走ってたのかな、走ってないのかな』というのはつまらない。しっかりといい見せ場というか自分の得意の走りをしたいなと思っていました」「本当に楽しかったです」
「ここ最近ついていって落ちていくレースとか、そんなことばっかりだったけど、『とんでもない』って。海外ではボストンマラソンで最初からぶっ飛ばした。そういうレースを長らくやってなかったので、このMGCという舞台で『お、川内頑張ってるじゃん。36歳やってるじゃん』という走りが見せられてよかったです」と、これまた川内優輝選手らしいコメントでした。
さらに、「漫画の中の主人公みたいな気持ちで、先頭突っ走ってましたから。昨日までずっとマラソン漫画の『奈緒子』を読んで、突っ走るシーンを読んでたんで。ああ、おんなじだと思いながら走っていました」「飛び出すつもりはなかったんですけど、会う人会う人、コーチも選手も『川内君、今日の天気だったら飛び出すんでしょ』というので、じゃあ飛び出してやろうじゃないかと。煽られた感じですね」でした。
さて、私が注目していたのは長野県関係の選手でもある、男子は佐久長聖高校出身で東京オリンピック(2021年)6位入賞の大迫傑選手と、女子は茅野市出身で2023年3月の東京マラソンで日本人2位を記録した細田あい選手。両選手とも2位とは5秒差、7秒差での3位でフィニッシュする健闘を見せましたが、このレースでの代表内定はなりませんでした。
大迫傑選手(2時間09分11秒)
細田あい選手(2時間24分50秒)
大迫傑選手は終盤まで2位集団で機をうかがっていましたが、惜しくもおよばずMGCで2大会連続の3位。
細田あい選手は33kmあたりまで一山麻緒選手にもぴったりと付いて先頭争いをしていたのですが、34kmくらいに離され、36km過ぎには鈴木優花選手、加世田梨美選手にも抜かれて4位に。しかし、ここから粘りを見せて38kmで加世田梨美選手を抜き返し、2時間24分50秒で3位でした。
さてさて、もうひとつの注目は3位でフィニッシュした大迫傑選手がフィニッシュライン近くのトラックに長い時間残っていたこと。
どうやら大迫傑選手が待っていたのは、2時間16分51秒でフィニッシュした早稲田大競走部の後輩にあたる高田康暉選手(43位)。寒さも感じられる中、自らのタオルをかけてねぎらう姿に、X上では感動したファンのコメントが並んだ。
MGCではオリンピック出場内定選手に注目が行きがちですが、今回はフィニッシュ後に最大の見せ場があったような気がします。
本日も、拙文最後までお読みいただきありがとうございます。
皆さまにとって、今日という日が昨日よりも特別ないい日でありますようにお祈りいたしております。
また、明日、ここで、お会いしましょう。それではごめんください。