NPBに登録されているピッチャーは育成選手を含めれば38人います。そのうち、現時点(5月10日)でケガなどで正式に発表されている選手と独自調査の結果は次のとおりです。これだけケガ人がピッチャーに偏っているチームは他には見当たりません。球界随一です。
濱田達郎 左ヒジ尺骨神経剥離術(2016/10/27)→ 左肘ヒジ骨神経剥離再手術(2017/04/25)、胸郭出口症候群手術(2018/10/17)
丸山泰資 右ヒジ靱帯損傷(--/--)
木下雄介 右肩痛(--/--)
小笠原慎之介 左ヒジ遊離体除去および左ヒジ頭形成手術(2018/09/04)
梅津晃大 右肩インピンジメント(01/08)
藤嶋健人 血行障害カテーテル手術(02/08)
松坂大輔 右肩炎症(02/12)
大蔵彰人 胸椎黄色靭帯骨化症(03/22)
石川翔 右ヒジ離断性骨軟骨炎(03/15)→ 右ヒジ形成術(03/25)
笠原祥太郎 発作性上室性頻拍(05/10)→ カテーテルアブレーション治療(05/10)
各選手共に復帰に向けてリハビリなど再開しています。
小笠原選手は、2月くらいから時々ブルペン投球し、その都度、実戦練習が話に上りますが、まだ実現に至っていません。2月上旬に右手の血行障害におけるカテーテル手術を受けた藤嶋選手は、4月からスローイング再開しています。
梅津選手は右肩インピンジメント症候群のため別メニュー調整を続けていましたが、4月29日のウエスタン・リーグの阪神タイガース戦でプロ初登板。先発で1イニングを投げ、無安打、2四球、1失点(自責点0)で、復帰への光明が見え始めています。
不整脈の症状が出ていた笠原選手については、5月10日に愛知県名古屋市内の病院で精密検査を受け、「発作性上室性頻拍」と診断されてカテーテル手術を受けたそうです。5月13日に退院する予定とのことで、試合復帰までは約1ヶ月かかる見込みだそうです。取材に応じた加藤宏幸球団代表は「完治した。不整脈を心配しなくても良い状況になった」と話しており、復帰へのカウントダウンが始まりました。
また、右肩炎症からの復帰を目指す松坂選手は、4月29日にナゴヤ球場での2日間のキャッチボールでの投げ込み後に初めてブルペンに立ちました。その投げ込み後の異変もなく、5月4日にも約70mの遠投を披露し、「もうばりばり投げていますよ。(次へのステップも)徐々に進んでいます」とのことです。
なお、プロ野球などで選手がケガや不振で続々と離脱し、メンバーが組めず、戦力が低下した状態を「野戦病院」ということがあります。なお、現在、東京ヤクルトスワローズの主力選手がケガなどで大量離脱していますが、この状況を「ヤ戦病院」と言うことがあります。さらに、派生語として、2018年の福岡ソフトバンクホークスは開幕から故障者が続出し、「ソ戦病院」と言われました。
ケガのまま、そのプレーをする姿を見ずに球界から去るのは残念です。そのプレーする姿をファンとしては観てみたいものです。復活する日を楽しみにしています。