公認野球規則 1.02
「各チームは、相手チームより多くの得点を記録して、勝つことを目的とする」
クライマックスシリーズ ファーストステージは今日が第三戦。
先に2勝したチームが勝ちあがりという超短期決戦です。それだけに、各チームともに必勝態勢を敷いての(当たり前の)真剣勝負です。
さて、先日の新聞のスポーツ欄にこの公認野球規則の項目を引用した記事が載っていました。
「これを美談で終わらせていいのだろうか。巨人の坂本勇人と長野久義が173安打で最多安打のタイトルを分け合った。坂本は最終戦で3安打を放って、長野に追いついた。誇るべきことだ。問題はその後だ。原辰徳監督は長野に代打を出し、2人でタイトルを分け合う「演出」を加えた。
(中略)
それでも、僕(注; 記事を書いた編集委員)は野球の本質を忘れた、誤った采配だと思う。野球規則を読みなおそう。
(以下、略)」
つまり「長野に代打を出したことは、勝つことを目的としていなかったのは明らかだ」と書かれています。
その前にパ・リーグの埼玉西武ライオンズと千葉ロッテマリーンズにおいても角中選手(マリーンズ)が欠場し、中島選手(ライオンズ)が敬遠されるという場面がありました。
この件も「野球規則に反した行為だ。勝つことを目的とした采配ではないからだ」と書いています。
ただ、毎年のように優勝が決まり、順位が決まった中で、個人タイトルを争う(タイトルを獲らせる)ために見られる光景の一部であります。
確かになるほどと思います。
でも、「勝つことを目的とする」は、この世界に参加している時点で当然の義務であり、毎年ペナントレースが開幕する時点で「負けることを前提」で試合に臨んでいるチームがあるとは思えません。
ですから、非常に残念な采配(?)ではありますが、これはこれでやっぱり「あり」なんでしょう。だからある意味「しょうがない」というようには思っています。
それでも、野球規則に反しているというのであるならば、大差で負けている試合での敗戦処理や主軸の途中交代も同様の行為ではないかと個人的には考えます(別に天下の全国紙に吹っかけている訳ではありません)。
でも、学童・中学などのトーナメント戦が多い世代の野球。
もちろん、負けたらお終いです。そして、今年の大会もあとわずか。
この公認野球規則 1.02を心に刻んで行きましょう。
「各チームは、相手チームより多くの得点を記録して、勝つことを目的とする」