通訳(interpretation)とは、書記言語ではない二つ以上の異なる言語を使うことが出来る人が、ある言語から異なる言語へと変換することでする。つまり一般的に、異なる言語を話す人たちの間に入り、双方の言語を相手方の言語へと変換し伝えることです。
6月6日のボストン・レッドソックス vs. ニューヨーク・ヤンキースの4回表にヤンキースの田中将大選手が連続ホームランを打たれて、ヤンキースのラリー・ロスチャイルド・ピッチングコーチが堀江慎吾通訳を伴ってマウンドに向いました。
すると、ボストンの地元テレビ局でレッドソックス戦の解説者が「野球用語を学べ。これだけ長くやっていれば、ピッチングコーチとピッチャーの会話なら簡単に分かる」と発言しました。すると、これに対して「野球における共通言語は一つだけじゃない」などと、人種差別的な発言だとしてSNS上で激しい批判を受けました。
テレビ局やレッドソックスは7日に「レミー氏の発言は局や球団の考え方とは異なる」とする声明を出し、レミーさんは7日にツイッターを介して「昨夜の放送中に私の発言によって傷ついた方に心からおわびしたい」と謝罪することがありました。
田中選手はこの件について「いろんな人の意見や考え方があるし、その人がどういう真意でどういう考え方をもって発言したかも僕は分からないので、答えようがない。でも、(通訳を介して伝わる)細かいニュアンスの部分だったりというのがあるから。ルールで認められている部分で、こちらは利用させていただいているだけです」とコメントした。
MLB16年目を迎えるマイアミ・マーリンズのイチロー選手は、英語力は以前から素晴らしいと言われており、英語でのコミュニケーションも普通に出来ています。でも、メディアの取材には現在でも通訳を介して答えています。それは、イチロー選手が何を言わんとしているのか、それを正確にメディアに知ってもらいたいからなのです。イチロー選手自身も記事の中で、誤った情報をファンに伝えないようにするためにも通訳が果たす役割は重要だと語っています。
MLBでは2013年から監督やコーチとともにマウンドへの通訳同行が可能になっています。
通訳と言えば、最近フィリピンで発生した事件があります。逮捕された日本人の男が拘置施設の中で日本のテレビ局にの取材に答えている場面がニュースでありました。
「私は1回もちゃんと取り調べも受けてないし、説明も受けていないし、証拠も見せられていないし、2人が殺されたと言うんだったら遺体を見せて、例えば遺体に見覚えはないかとか普通は言うものだと思うんですけど、そういうことも一切ないです」
「日本でどんな報道されているか予想つきますけど、私にしては本当に心外な話で、寝耳に水でなんのこっちゃって話なので」
5日の会見で逮捕された現地の通訳の男性は、この日本人が事件の首謀者だと主張しています。ですが、この日本人は事件との関係についてはきっぱりと否定しています。
「とんでもないですよ!なんで彼らがそんなこと言ってるのか、言わされているのか、私にしてはそこが一番納得いかないところで。なんで俺の名前が出てくるの?って」
すると、今度は日本人が通訳の男性には反撃します。
「おまえ通訳しなくていいって。あなたが通訳すると本当におかしくなるんだよ。話が」
一方、通訳の男性も言い返します。
「彼の言ったことは全部ウソです」
このやり取りは、なんて言っていいのか。
私の海外出張には通訳の方はいません。ただ、今のプロジェクトは相手側に日本語のわかる方がいるので、ほとんど日本語です。でも、時とき、私が言った単純な質問に対して延々と長い時間中国語でやりとりをしていて、最後に一言「問題ないです」で終わり。
本当に通じているのか…という訳で、現在、中国に帰国しています(あれっ?)。
(こんな綺麗な青空。中国生活ん十年で初めて見ました)