日本目線で考えれば、プレミア12の準決勝での韓国代表に敗けたのは、単なる敗戦では済まないことになるかも知れません。
これでトップの国際大会では3連覇を逃した2013年ワールド・ベースボール・クラッシック(WBC)に続いて、準決勝で敗退ですので二大会連続して頂点が獲れなかったことになります。
試合経過については既にニュースなどで報道されているとおりですが、敗戦の原因は「継投ミス」と言われています。
① 大谷翔平選手(北海道日本ハムファイターズ)を七回で交代させたこと
② 則本昂大選手をイニングまたぎさせたこと
③ 松井祐樹選手を満塁で登板させたこと
さらには監督経験なしで、いきなり代表監督を務めたことに対しての監督不適任論まで挙げられています。
確かに結果としては正論だと思います。
野球ファンであれば、このプレミア12の優勝を期待していて、声援を送っていたことは事実です。
それだけに落胆が大きいことは判ります。
そういう私だって、8回表が終わった時点で「日本の勝ち」と思って、TVを後にしましたから(9回裏から再観戦)。
でも、まだ3位決定戦の試合が残っている状況での戦犯探しはいかがな物かなと、この話はまだ早いのではないかなと考えます。優勝を期待していたからこそ、落胆するとともに、最大のライバル韓国に敗けたことへの苛立ちもあることは判りますが、議論するにはまだ一日タイミングが早いでしょう。
この試合の魔の九回を投げた則本選手、松井選手、増井選手にとって、この日の敗戦は今後の野球人生の糧になるはずだと思います。もちろん、その他の選手にとっても、今回のプレミア12が成長の場になると思います。
また、NPBを初めチームスタッフも一所懸命に役割を果たしてきたものだと思います。
ただ、どうなのでしょう?
侍ジャパンを、日本代表チームはどういう野球を目指すのか、目指しているのか、明確なビジョンを持って常設化すると言っているのか。選手を選出しているのか。残念ながら見えません。
各チームの主軸、エースを集めて「最強」という看板を掲げるだけでいいのでしょうか。
日本野球界にとって、侍ジャパンは大きな意味を持つチームです。
個々が見つめ直さなければ、2017年のWBCでの世界一奪回は難しいのではないかと考えます。