人によって身体の柔軟性は違います。
当然、身体が硬いということは疲れやすいこともありますし、ケガをしやすいことになります。また、各関節の稼動領域も狭くなったりしますので、身体的な能力が充分に発揮することができなかったりします。
逆に、身体が柔らかく、関節の柔軟性が高ければいいというものでもないようです。
その事例の1つとして、肩関節が柔らかすぎることによって発生する障害に“ルーズショルダー(非外傷性肩関節不安定症)”というのがあります。
一般的に肩関節の脱臼や亜脱臼が習慣になってしまった状態のことで、知らず知らずのうちに元に戻っていることもあるようです。
早い話が肩の関節が緩くなりすぎてしまい、肩が外れやすい状態になってしまうことなのですね。
肩関節が柔らかいというのは、天性のものだったら恵まれたことではありますが、あまりにも柔らかすぎるということは厄介なのかもしれません。
さて、私は専門的なお医者さんではないので、何も言えないのですが、スポーツなどでの肩の使い過ぎや成長期の不規則な食生活による肩の発育不足なども原因として挙げられているようです。
この治療・対処と再発防止としては、やっぱり肩のインナーマッスル(棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋)を鍛えて強化することだそうです。以前、“太郎”が肘の治療のリハビリメニューのときにも「特に棘下筋は鍛えるように」との指導がありました。
炎のストッパーと呼ばれた広島東洋カープの津田恒実さんも現役時代にはルーズショルダーだったそうです。
そういえば、現;九重親方(千代の富士)も肩の脱臼を繰り返すので、筋肉を鍛えて防止したのは有名です。
棘下筋を鍛えるのにちょうどいいのは、小島よしおさんが「そんなの関係ねえ」と言ってとるポーズがあります。
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あのポーズでダンベルをゆっくりと上げ下げするのがいいそうです。
ダンベルを持たない方は段になったようなところに乗せる形でやります。
もう1つの再発防止は、やっぱり成長期に規則正しい食生活を取るようにすることと言われています。
丈夫な身体を作り、疲労回復に努めるためには、十分な炭水化物や脂質、たんぱく質を摂取すると同時に、疲労回復を早め、骨や腱を丈夫にするビタミンやミネラルが不足しないよう注意することが重要だそうです。
その中でも、たんぱく質、カルシウム、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンEなどの豊富な食品を積極的に摂るように心がけるのがいいこととのこと。
また、ケガをしてしまった際に最も注意すべきことは食事の量を減らし過ぎないことだそうです。
運動量が少なくなる分の摂取エネルギーは抑える必要はあるでしょう。ただ、食事の量を減らしてしまうと、栄養素が不足してしまい、筋肉や腱の炎症を抑えたりして、逆にケガの回復を遅らせてしまうそうです。
ですので、ケガで長期にわたってトレーニングを離れる場合、プロの選手などは食事量を変えずに摂取エネルギーを抑えるような素材選びや調理方法を工夫しているとのことです。
一度にたくさんの量を摂ればいいというものではないのです。
小さい時から長い年月をかけて、微量を毎日摂らなければならないものなんですよね。
一見、ケガの予防、治療と食事はあまり関係ないようですが、ケガしたりしたときこそ、もう一度生活習慣を見直す、いい機会だと考えます。
今からでも遅くはないと思います。