肉離れとは、筋肉が部分断裂するケガです。筋肉と骨を結ぶ腱(けん)の損傷も含まれます。
筋肉が強く伸縮したとき、その力が強すぎて筋肉間の繊維や筋肉そのものが部分的に切れてしまう状態です。肉離れが起きた部位は、痛み、腫れが生じ、内出血が起きる場合もあります。
よく、スポーツ選手が肉離れを起こして、ニュースになることがありますが、5月17日に行われた、セントラル・リーグの中日ドラゴンズ vs. 読売ジャイアンツ6回戦にて、ドラゴンズの平田良介選手が7回の守備から交代しました。試合中から違和感があったようで、愛知・名古屋市内の病院で検査した結果、左ふくらはぎの肉離れと診断されました。
どうやら、前日の5月16日の横浜DeNAベースターズ戦から不調だったそうで「離脱が一番よくないので、もっと前に言っておけばと後悔している」と話しています。チーム状況が良くないだけに、自分が何とかしようという気持ちはよくわかりますが、ケガしてまでというのはプロらしからぬ状況だと思います。でも、ケガしてしまったものは仕方がありません。全治4~6週間で、5月18日に登録を抹消されてしまいましたので、ケガを直して復帰後には、今まで以上に活躍してくれることを期待しています。
さて、この肉離れですが、スポーツ選手によって肉離れしやすい箇所も違ってきます。
ハムストリングス:短距離走のダッシュ時に使われる、太ももの後面の筋肉
ふくらはぎ:バドミントンやテニスの切り替えし時に使われる筋肉
太もも前面:サッカーのシュート時に使われる筋肉
ちなみに、日頃から運動していない人では、ふくらはぎの肉離れが多くなるそうです。運動選手などと違い、走るときに体全体を使った走り方ができず、ふくらはぎだけに急激な負荷をかけてしまうからと考えられます。
また、肉離れを起こすと、力が抜けるような痛みや突然の衝撃を感じたとよく言われます。その症状は、違和感がある、もしくは軽度の痛みから、歩行困難になる状態までさまざまだそうです。
治療については、「RICE処置」と呼ばれている治療、安静(Rest)、冷却(Icing)、圧迫(Compression)、患部を高く上げる(Elevation)という治療が行われます。
安静にしたまま患部を動かさないほうが早く良くなるそうで、ふくらはぎの軽い肉離れくらいなら、一週間ほどで元に戻るということですから、平田選手の4~6週間というのは重傷とまでは行かないと思いますが、軽傷でもなさそうです。
ちなみに、肉離れを起こした部位を温めたり、飲酒したりしますと、内出血量が増えてしまい、筋肉繊維の中に大きな血のしこりができ、重症化する恐れもあるそうです。ちょうど、季節もよくなってきましたので、にわかスポーツ選手はくれぐれもご注意くださいませ。
なお、肉離れを起こした部位を押した時や、筋肉を伸ばした時に、痛みがなくなるまで、痛みを感じる動作やスポーツ競技は避けた方がいいそうです。
昨季はリーグ3位の打率.329。今季もここまで打率.299、ホームラン5本、18打点と主軸の役割を果たしていただけに、平田選手自身の肉離れも痛いでしょうけど、ドラゴンズも痛いです。